2023年8月8日午前6時ごろ、鳥取県米子市祇園町2丁目の荒川泰子さん(当時59歳)が自宅を出たまま行方不明になった。

夫の勉さん(当時64歳)によると、この日の早朝に勉さんが目覚めた際、すでに泰子さんの姿はなかったという。玄関の靴がなかったため、特売日のスーパーに行ったと思った勉さんはスーパーに向かったが、泰子さんは見つからなかった。

勉さんは米子署に届け出た。警察が調べたところによると、午前6時7分、安来市内にあるお店の防犯カメラに泰子さんが米子方面から松江方面へ向かって歩く姿が写っていることが分かったが、以降の足取りはつかめていない。泰子さんの実家が松江市南田町にあったこともあり、実家を目指したのではないかと勉さんは推察している。




泰子さんは突然、用事を思い出した。

どうしても今すぐ行かなければ!

思い立つとすぐに行動に移した。ほかのことは何も考えられなかった。


一目散に目的地へと急いだ。しかし時間が経つにつれて、記憶があやふやになってしまった。行きたいところがあるのに行けない。もどかしくて、どうにかしなきゃと焦った。


途中、事故にあったものの、怪我は大したことなかった。その代わりに持ち物がなくなってしまった。お金もなかった。


もう何が目的で家を出てきたのかも分からなくなってしまう。


早く家族に見つけて欲しい、そう思っている。