GLENGARIOCH
AGED 12 YEARS
 
HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド ハイランド地区
原料:モルト
容量:30ml
アルコール:48%
樽構成:バーボン樽、シェリー樽
小売価格:700ml / 5800円
 
 
色:黄金色
トップノート:3
アタック:3
香り:ハチミツ、レザー、干し草、ゴム
味わい:ハチミツ、茄子漬け、オイリー、ショウガ、温かい
アルコール感:3.5
ピート感:0
 
 
 
総評:3.7
 
 
 
■ グレンギリー蒸留所について
 
1798年からウイスキーをつくっているところであり、それよりも古い、おそらくはスコットランドで最も古いとまで一部では信じられている蒸溜所。この場所は元革なめし工場で、後に醸造所になり、213年前にウイスキーづくりのために改造されたと言われている。 
ほとんどの古い蒸溜所と同様、ブレンデッドウイスキーの特にVat69のキーモルトとなった。
Vat69を創り出したウィリアム・サンダーソンは1886年にパートナーになり、1904年に単独のオーナーになった。
その後サンダーソンの会社はジンで有名なBooth’s社と組み、1943年にはディスティラーズ・カンパニー社(DCL)に吸収された。
グレンギリーはそれからも、ビーフィでスモーキーな原酒として多くのブレンドを支えてきたが、スモーキーウイスキーの生産増加を目指したDCLが、ブローラ蒸溜所と比較してグレンギリー蒸溜所には十分な水がないと見なしために1968年に閉鎖した。DCLの指示で再開したものの1995年にまた閉鎖され、2年後の1997年にまた再オープンをした。しかし今回はモルトハウスが完全な状態を維持しているにもかかわらず、フロアモルティングを行わないことになった。
再オープン以降はグレンギリーはアンピーテッドウイスキーメーカーとなっている。
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ち弱めで、ハチミツの甘み。
レザーやゴムのドライさ。
干し草の香り立ち。
バーボンカスクによるそれ。
香りの立ち消えも徐々にあり、熟成も相まってアタックも和らいでます。
 
味わいは口当たり滑らかにファーストタッチはハチミツの甘み。
茄子の柴漬けのような酸味感。
若干のオイリー質で味わいをバランス良くぼかしている。
ショウガのようなスパイスが中盤から押し寄せ余韻まで長く残ります。
 
 
 
■ グレンギリーの考察
 
 
大麦麦芽:シンプソンズ社製造
PPM数値:アンピーテッド
糖化:ロータータンでマッシュ4.5トン。8時間周期で濁り麦汁を生成。
発酵:22,000リットルのステンレス製ウォッシュバック8基。48時間発酵。
蒸溜:スティル3基だが、使用は2基のみ。ウォッシュスティルは20,000リットル入り。スピリットスティル:14,000リットル。
プレーンな形状で、ウォッシュスティルには非常に長いラインアームがある。
カット:アルコール度75%~69%。
現在の詰め:100カスク/週。
 
なかなか面白いウイスキーです。
酸味と甘みとオイリーとスパイシーの4拍子揃ったバランスが絶妙で、余韻は喉に残る濃厚な甘いコクが売りのウイスキーだと思います。
そして12年でこのような深い余韻の熟成度合いは珍しいように感じました。
新たに美味しいシングルモルトを開拓したいならこの一本を押したいと思います。