※画像は公式HPから
 
CHVAS REGAL
AGED 12 YEARS
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ーミズナラー
BLENDED SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド スペイサイド地区
原料:モルト、グレーン
容量:30ml
アルコール:40%
樽構成:ミズナラ樽後熟
希望小売価格:700ml / 4000円
 
 
色:琥珀色
トップノート:4
アタック:3
香り:りんご、サイダー、ラベンダー
味わい:胡椒、ビターチョコ、焼き麦、ハチミツ、アニス、森林
アルコール感:3
ピート感:1
 
 
総評:3.5
 
 
■ ミズナラ(水楢)の利用について
 
 
ミズナラ(水楢)はどんぐりの木として有名で、北東アジア圏の日本、朝鮮、樺太周辺に分布する落葉広葉樹になります。
水楢という名前の由来は水分が多く燃えにくいのが特徴で名付けられたみたいですね。同じ仲間のコナラより葉っぱが大きいので別名「オオナラ」とも呼ばれます。
 
本来は家具などに使われていた高級木材でしたが、第二次世界大戦でシェリー樽などが輸入できなくなったため、サントリーは苦肉の策で熟成樽に使うオーク材を日本で唯一取れる同じナラの木のミズナラを利用したのが始まりみたいです。
 
新樽での熟成利用では成分の抽出や色づきなど十分すぎる程で、かなりエグミが強く出てしまうみたいですが、2回、3回とリフィルを重ねると白檀や伽羅のようなスパイスが立つみたいですね。
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちは熟したりんご。
サイダーの清涼感。
ラベンダーのようなフローラル香。
アーモンドのようなナッツ系。
それらを合わせた複雑な香りを発するのは、ミズナラカスクのお陰なのかなと思いました。
けっこう独特な香り立ちです。
アタックはまあまあありますね。
 
味わいはピリッとした胡椒のスパイスがファーストタッチ。
ビターチョコのような硬い甘み。
後からくるハチミツのような心地よい柔らかい甘み。
中盤から余韻にかけてアニスのスパイシーさや、ほどよい木材のエグミがサーッと鼻に抜けていきます。
それら複雑なスパイスがミズナラによる和のわびさびの風合いを醸しています。
 
 
 
■ おわりに
以前、シーバス18年ミズナラを購入しテイスティングしましたが、18年は芳醇さがあり後熟によるミズナラの良さをかなり引き出したカスクメイツだなと感じました。そして今回はそれより若い12年をテイスティングしてみて、やはり熟成度の違いの大きさを感じました。
簡単に言えばアルコールの「芳醇さ」が違うといったところで、18年は芳醇がゆえミズナラを引き込みやすい。12年は若いがゆえウイスキー本来のアルコールさを強めに感じるというところでしょう。
シーバスリーガルは12年物が4000円以下で購入できるので、入門編としても玄人の常飲酒としても相応しい一品になりますね。