GLENDRONACH
ORIGINAL
AGED 12 YEARS
HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
産地:スコットランド ハイランド地区
原料:モルト
容量:30ml
アルコール:43%
樽構成:オロロソシェリー樽、ペドロヒメネスシェリー樽
希望小売価格:700ml / 5770円
色:赤褐色
トップノート:4
アタック:3
香り:レーズン、ドライプラム、干し草、麦芽
味わい:ミックスペッパー、ハチミツ、収れん感、ホワイトオークえぐみ
アルコール感:3
ピート感:2
総評:3
■ グレンドロナック蒸留所について
グレンドロナック蒸留所は1826年にジェームス・アラダイスによって創業しました。
1837年に火災にあり焼失。しかしティーニニック蒸留所の元マネージャーだったウォルター・スコットが蒸留所を買い取り再建しました。1960年にウィリアムティーチャー&サンズ社に買収されティーチャーズのキーモルトになったみたいですね。
グレンドロナック蒸留所はオーナー遍歴が多く今までに12回変わっているんですね。
現在はアメリカ企業のブラウンフォーマン社(ジャックダニエル)がオーナーです。
グレンドロナックはウイスキー暗黒期を乗り越えられなかった蒸留所でもあり、1996年に蒸留所は閉鎖され2002年に再蒸留。この6年間は大阪商店街の閉店セールよろしく、在庫原酒の振り出しに勤しんだみたいですね。
■ テイスティングノート
香り立ちは重めのフルーティーさで熟成感強めのレーズンやドライプラムのような甘み。プラムもプルーンやあんずに近いムッとした香りが漂います。熟成も相まってアタックは和らいでます。
スパイシーさはなく奥には干し草感や麦芽の甘み。
清々しさや華やかさはないので、香りでの期待値は個人的に上がらないタイプです。
味わいのファーストタッチは口当たりスパイシーにハチミツ様の甘みと樽材の辛味が口中を刺激します。
口に運ぶ度に甘みには慣れ、スパイシーな辛味が目立ってきます。ミックスペッパーのような酸味を伴うスパイシーさは味わいの清々しい余韻へと向かいます。
渋みや辛味が唇をしびらせ収れんさせる感覚。苦味が口中に残りフィニッシュ。
■ グレンドロナック12年の考察
グレンドロナックといえば100%シェリー樽熟成にこだわったウイスキー造りで有名ですが、今はバーボン樽にて熟成を施し後熟にシェリー樽を使ったウイスキーも作ってるみたいですね。
この狙いとしては、100%シェリー樽熟成に現れにくいバニラの味わいを加味したい狙いがあるみたいです。
シェリー樽といえばフルーティーで甘いイメージをする方が多いと思います。実際は重いドライフルーツ系の香りに甘味立ちは弱いです。甘味はそれほど強くないのでファーストタッチに感じた後は、かすかな甘みに辛味や苦みが終始します。
レーズン感は重めなので甘みはオブラートに包まれやすく、ひいては軽やかさや華やかさもあるわけではないので、熟成感や芳醇さは重めだが華あるリッチ感は薄めなんですよね。
そこで上記のようなバーボン樽を用いてバニラ感を取り入れたいと考えたのかなと考察しています。
前評判と人気ウイスキーということでかなり期待していた面がありましたが、12年のシェリー系ウイスキーとしてはグレンアラヒーのほうが味わい深いかなと思いました。