GLENSCOTIA
AGED 10 YEARS
CLASSIC CAMPBELTOWN MALT
 
SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド キャンベルタウン
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:40%
樽構成:100% 1st. フィル バーボンバレル
市場価格:700ml / 5500円
 
 
色:琥珀色
トップノート:4
アタック:3
香り:ゆり、ラベンダー、フローラル香、バニラ
味わい:オイリー、リコリス、ハチミツ、ウッディ
アルコール感:3
ピート感:1
 
 
総評:3.6
 
 
■ グレンスコシア蒸留所について
 
グレンスコシア蒸留所はスコットランドのキャンベルタウン地区で1832年に創業した老舗中の老舗ですね。
近くには有名なスプリングバンク蒸留所(グレンガイル蒸留所は併設)があります。
キャンベルタウンにはかつて29もの蒸留所があったらしいですが、スコッチのウイスキー文化は長年の過渡期があり、ほとんどが衰退して姿を消していきました。
グレンスコシアもご多分に漏れず、閉鎖と再開を何度か経験している蒸留所です。
現在は3蒸留所しか操業していません。
 
 

 
キャンベルタウンの名は19世紀半ばに名家であったキャンベル家の名前から制定されたみたいです。
湾に近い町なのでグラスゴーへの利便性が良く、創業者で町長のジェームス・スチュワートと学長のジョン・ガルブレイスは湾のすぐそばに蒸留所を建てたようです。
 
しかし1930年に世界恐慌と禁酒法時代によりスコシア蒸留所は閉鎖になってみたいですね。
その3年後にブロックブラザース社が蒸留所を買い取り「グレン・スコシア」として再開しました。
翌年にリクラカン蒸留所が閉鎖され、キャンベルタウンの蒸留所はスプリングバンクとグレンスコシアのみになってしまいました。
 
1984年に経営不振により2度目の閉鎖を余儀なくされ、5年後にギブソン社が買収し再出発となります。
2014年にはロッホローモンドグループの傘下になり、大幅な設備投資やビジターセンターの建設にと立派な蒸留所に変貌したみたいですね。
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちはフローラルやブーケ。
バーボン香のドライな酸味立ち。
ハチミツやバニラの甘みもシャープに切れが良く、アタックは熟成により和らいでます。
 
味わいは口当たり滑らかで、ファーストタッチはリコリスの苦味にハチミツの甘みが押し寄せます。苦味に慣れるとシロップ様のしっかりした甘味が乗ってきて甘美さが時折顔を出します。
樽由来のスパイスは苦味混じりのウッディな香ばしさもグラスから漂ってきます。
余韻はまろやかさに苦味や辛味が長くフィニッシュ。
 
フローラルな香りにライトボディながら苦味混じりの大人びたこの味わいは、非常にエレガンスな気分にさせてくれます。
 
 
 
■  グレンスコシアの考察
 
これが「グレンスコシア」のメインストリームなんでしょうかね。
まだ15年とこの10年しか飲んだことがないですが、クラシックキャンベルタウンモルトの実力は長期熟成よりも、味わいがシャープな時期の方が味わいの絶頂期とも言える、そんな「確か」さがこの10年には備わっていると思えてなりません。
グレンスコシアは15年で知った気になってましたが、全然でしたガーン
とりあえずダブルカスクと18年でしょうかね。