WHITE OAK
あかし -AKASHI-
SINGLE MALT WHISKY
 
NON CHILL-FILTERED
NON COLOURED
 
産地:日本 兵庫県
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:46%
樽構成:アメリカンオークシェリー樽、バーボン樽
希望小売価格:500ml / 4180円
 
 
総評:3.2
 
 
色:金色
トップノート:2.5
アタック:4
香り:木酢、ダシ、奈良漬け、ユリ、リコリス
味わい:トフィー、モルティ、チョコ、スパイシー、スモーキー
アルコール感:4
ピート感:2
 
 
 
■ まえがき
 
江井ヶ嶋謹製のウイスキーはこれが2度目になります。
しかも前回同様同じ酒屋さんのありがたい量り売りで今回は100mlで900円になります。安いっすよね看板持ち飛び出すハート
グリンリベットのカリビアンリザーブも同時に買ってきました。同じく900円指差しキューンキューンキューン
 
江井ヶ嶋酒造は兵庫県にあり、卜部兵吉により明治21年、西暦1888年に株式会社として設立したみたいです。
ここで疑問なのは日本最古の蒸留所は1923年設立の「山崎蒸留所」と広く認識されています。
江井ヶ嶋蒸留所では1919年の表記があり山崎蒸留所より4年も古いんですよね。
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香りは始めはフワッと力強さはあるものの、徐々に弱くなる印象です。
木酢や奈良漬けのような酸味感とダシの優しい甘みが主で、それらが複合的にユリの花のようなフローラル香を構成してるのかなと思います。リコリス感は見え隠れします。
 
味わいはファーストタッチでトフィー感が感じられ、ナッティな要素にチョコ系の甘さが混じります。アルコールのアタックは強めで始めからコクをぶん殴って襲ってくる印象です。
若干のスモーキーさが顔を覗くので、仕入れた麦芽にスモーキーを施したものを使用してると思われます。
そしてホワイトオーク仕込みなので、甘さとスパイシーさが教科書通りなのはまだ良いとして、コクの部分をアルコールが終始邪魔をする印象です。
中盤から余韻にかけて鼻に抜けるエグミが残ってしまってるので、樽の選別はあまりかけてないのかなと感じました。
 
 
 
■  新興ジャパニーズウイスキーの考察
 
昨今乱立する若い蒸留所のジャパニーズウイスキーとはまさにこれなんですよね。
コクの無さをカバーするために加水を控えめにし、高めのアルコールで凌ぐ姿勢でしょうか。
こちとら色んなウイスキーを漁ってテイスイティングマニアと化してるウイスキーユーザーからしたら、分かりやすいブレンディングなんです。逆に心配してるジャパニーズウイスキーの行く末の味でもあります。
ジャパニーズウイスキーの規定がウイスキー製造関係者に響いたと思われますが、最初だからこんなもん、若いからこんなもん。
そんなのに縛られて未成熟な樽のウイスキーが振舞われるとしたら本末転倒な気もします。
 
ウイスキーメーカーの顔である単一蒸留所謹製のシングルモルトウイスキーが未完であるなら、そのような商品をユーザーに届けても評価を下げるだけかなと思います。
 
ウイスキーには製法に決まったベースがあれど、製法を凝らしたりカスクによる色んな味があっていい。
しかし、大前提として熟成を経なければ成らないお酒ならば、コクや余韻が楽しめなければ熟成はしてないも同然なのではないかなと思います。
スコッチ老舗メーカーでは多彩なカスクメイクやエイジング樽で豊富な原酒がうりです。
バーボン老舗メーカーではカスクメイツはしないし、樽のエイジングも幅広くはない。
この2つに共通している部分は樽熟成管理が徹底している事で、基準に満たない品質の原酒は捨ててしまうほどウイスキーへのポリシーがあります。日本の新興メーカーは原酒が少ないのでこのポリシーの部分が悪く製品に現れてると思いました。
 
酒質はいい。
ブレンドはいい。
しかし熟成の質が満たない。
 
スコッチやバーボンを飲んでるからこそ分かることは、日本の新興ウイスキーには焦らないで欲しいという思いです。
美味しいウイスキーが出来上がるまで待ちますので、ぜひ年数もののスコッチを混ぜて下さい。
それをジャパニーズ表記しても気にしませんよわたしゃあ。(←批判うけつけませーん汗汗)
 
「シングルモルト江井ヶ嶋12年」は500mlで22000円!!飲んでみたいけどたっけ~~。