GLENMORANGIE
SIGNET
HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
産地:スコットランド ハイランド
原料:モルト
容量:30ml
アルコール:46%
希望小売価格:700ml / 17,800円
総評:4
色:赤褐色
トップノート:2
アタック:2
香り:バニリン、ビターチョコ、柑橘香
味わい:舌触り滑らか、チョコレート、ふきのとう、
アルコール感:3
ピート感:2
■ グレンモーレンジィ シグネットについて
シグネットは印鑑という意味合いがあり、ボトルの紋様がそれを表していると思います。
原料にチョコレートモルトという聞き慣れない製法の素材が使われており、グレンモーレンジの十八番である樽使いのアレンジから一転、アバンギャルドな酒質の試みが感じられる一品です。
グレンモーレンジでは`77年にフロアモルティングをやめ、現在はインヴァネスにあるベアーズモルトでノンピートモルトを購入しています。
しかしカボドールとシグネットに使用する大麦のみ蒸留所の側の大麦畑のものを使用しています。これが研究に研究を重ねたオリジナルの大麦になるようですね。
■ テイスティングノート
香りはアルコールが立ち、定番の甘い樽香に柑橘系の爽やかさがトップノートといったところ。
味わいは強めのピート感からフルーティーかつ爽やかな酸味に蜂蜜様の濃厚な甘みが乗る。
チョコ感はベースとなる蜂蜜や麦芽の複雑な甘味に感じられる部分です。
余韻はアルコールのスパイシーだちで胡椒感と、ふきのとうの苦味でフィニッシュ。
■ おわりに
もう瓶がカッコいいですよね。年数表記なんて視覚的バイアスに惑わされるなと言わんばかりに無表記で、大きい紋様と、黒とオレンジのグラデーションがただならぬ高級感を演出。
そして味わいは優しくなくグレンモーレンジらしからぬ攻撃的なスパイシーな仕上がりに満足することでしょう。
公式ではカカオやコーヒー様に柑橘系を連想させるテイスティングノートになっていますが、これがグレンモーレンジィ!といった個性は感じられませんでした。しかし前衛的なカスクシリーズを通して感じたことは、グレンモーレンジのアヴァンギャルドバージョンがこの「シグネット」であるなら、それは成功していると思って良いでしょう。
だがしかしチョコレートモルトという特異な原料を使用してるあたり、何がどれ?感が否めません。そして約18,000円のプライスを考えると、何がどうして?感も否めません。
実験的に作製し個体数も限定的でしょう。
さらに複雑な香味から推察すると、様々な熟成樽がブレンドされている事と思います。
なのでこの成功を機に量産されれば値段も相対的に下がると思います。
14000円になったらフルボトルで堪能してみたいなと思います。箱はいらん
