HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
BOURBON and VIRGIN OAK CASKS
産地:スコットランド ハイランド
原料:モルト
容量:700ml
アルコール:43%
樽構成:バーボン樽、新樽
希望小売価格:4000円
総評:3.5
色:金色
トップノート:3
アタック:3.5
香り:バーボン樽香、バニラ香、フルーティー、エステリー、フルーツ酸
味わい:シルキー、熟したバナナ、シュガーシロップ、トフィー、モルティ、ピーティー
アルコール感:3.5
ピート感:3
■ トマーティン蒸留所について
トマーティン蒸留所はなんと日本の「宝酒造」が親会社なんですね。
1897年に創業したトマーティンはウイスキー隆盛期にはスコットランドで一番大きい蒸留所でしたが、70年代世界的なウイスキー需要の低迷に伴い経営が苦しくなりました。
1986年に取引先であった日本の宝酒造と大倉商会がトマーティンを買収した経緯になりますね。
日本企業がスコッチ蒸留所を所有するのは初めてのことらしいですね。
バルクウイスキーといえば「トマーティン謹製」だったのを、現在ではシングルモルトに力を入れてるみたいですね。
銘柄も増やして1997年にブレンデッドウイスキーブランドの「アンティカリー」を買い取り、
2013年にピーテッドタイプの「クボカン」をラインナップしているみたいです。
■ テイスティングノート
香りは全体的にエステリーな香り立ちで、若さと清々しさが合わさった良い香りがします。
バーボン樽由来のバニラの甘さやフルーツ酸。
いい香りだなと嗅ぐとアルコールがツンと顔を出します。
味わいは口当たり滑らかで、糖分高めの熟したバナナかシュガーシロップの甘みが先に来ます。
その後味にトフィー感やモルティ感、チョコ感が漂ってきます。
余韻は口腔にピート感と共にアルコールの辛味からスパイシーにフィニッシュします。
この酒質や辛味はどことなくサントリー山崎に似てるなと感じました。
ミディアムボディながら、とっても飲み応えがあり、樽材の使い方やブレンディングが秀逸だなと思わせる1品でした。
トマーティン12年も気になりますが、この辺の熟成モノは経験上、ノンエイジをあまり凌駕しない傾向が多々ありますので、悩みどころでもありますね。
■ トマーティン レガシー購入録
ずっとベニマルのウイスキーコーナーにあり、スルーしてきたお品です。
この度のIWSC2022金賞を受賞したのを機にミーハーにも買ってみました。
結果は買って良かったです笑
てか、スコッチのシングルモルトが2980円で買えるんですから、何も疑わず買っとけば良かったです。
2500円で山桜ノンチルなんて買って泣いてる場合ではなかったと反省しきりです。
毎回時間をかけて慎重にテイスティングし、次回有りか無しかを決めていますが、美味しいと決まればグビグビと行きます。
そこで熟成の若さが感じられるアルコールの辛味がしばし気になりますが、それはそれ。
これが値段との折り合いというよりは、若さとはこんなもんだとクセになるところでしょうか。
例えば子供が小さいときはダダをこねて手を焼きますが、日に日に大きくなりいつの間にか親離れして寂しくなってしまうものです。
そしてあの頃は可愛かったなーとか、手を焼かせる子だったなーとか回顧の思い出に浸れるのです。
そうです!
ウイスキーの12年モノとは、12歳の手のかからない子供をいきなり我が子に迎えることと一緒なのです!
なので荒々しさを兼ね備えたノンエイジ(赤ちゃん笑)を知らずしてウイスキーは語れません。
ジャパニーズウイスキーも若々しいウイスキーが販売されてますが、お値段が…ですよね。
ぜひスコッチシングルモルトでコスパ最強のトマーティンレガシーの味わいを一度ご賞味あれ。