MAKER'S MARK
KENTUCKY STRAIGHT
BOURBON WHISKY
 
産地:アメリカ ケンタッキー州
原料:グレーン、モルト
容量:700ml
アルコール:45%
希望小売価格:2800円
 
 
総評:1.5 → 3.3
 
 
色:赤褐色
トップノート:4
アタック:3
香り:パイン、アーモンドオイルの甘味臭、コーンシロップ、バニラ
味わい:接着剤、シルキー、蝋の香り、コーンシロップ、スパイシー
アルコール感:3
ピート感:0
 
 
 
■ バーボンウイスキーについて
 
バーボンウイスキーはいまではお酒の定義としてある言葉ですが、本来はケンタッキー州バーボン郡のウイスキーにバーボン表記をしていたのが徐々に定着したみたいです。
メーカーズマークはネルソン郡にあり、現在はバーボン郡に蒸留所は一つもないようです。
 
 
 
 
■ メーカーズマークについて
 
バーボンウイスキーの原料はコーン51%以上が固定の定義で、ライ麦や大麦麦芽などを混ぜて作りますが、メーカーズマークはライ麦の代わりに冬を越し初夏に収穫する冬小麦を使用しています。
まあ普通の小麦なんですけどね。
比較的温かい気候で作られるのが冬小麦で、寒冷地方では春小麦となります。
 
メーカーズマークのマークはサミュエル家の「S」、事業を始めた3~6代目の4世代を示す「Ⅳ」、星マークは蒸留所の土地が「スターヒルファーム」の名称から、そこに途切れ途切れに円形が形成されてるのは南北戦争、WW1、WW2、禁酒法により4回蒸留の中断をした経験があり、二度とそういう思いをしないように記されているようです。
 
 
このマークやメーカーズマークのブランド名や特徴でもあるビン封蝋のアイディアは、6代目の奥さんが全部考案したようです。
まさにやり手ですね!
 
 
 
■ テイスティングノート
 
基本的な香りたちは強めに漂うバーボン香のそれです。
甘みの香りはより複雑でパインのフルーツ系、アーモンドのオイル系、コーンシロップの穀物系、バニラのデザート系など、オーク材と穀物原酒の化学反応は方程式が一切無いものです。
 
開栓時の味わいはバーボン樽特有の嫌味ある科学的な香味がします。
これは飲めたものではありません。
なるほどこれが俗にいう「接着剤の味」なんですね。
 
1か月ほど経って、再テイスティングをしました。
 
接着剤系の強い味わいは消えていて、優しいバーボン香に変わっていました。
その嫌味は蜜蝋の滑らかな舌触りとロウを想わせるような独特の香り。
そして嫌な香味が邪魔しなくなったので、コーシロップの濃厚な甘みがリッチな味わいに感じられました。
余韻にその甘さとしっかりしたスパイシーさがほどよく伸びフィニッシュします。
 
 
 
■ おわりに
 
ウイスキーは開栓時が「肝心」だと思います。
嫌味ある香り立ち、若しくは嫌味ある味わいなら樽の悪さ(えぐみ)が目立つ場合があるので、
そういうボトルは2週間以上経ってからが飲み頃だと思われます。
逆に開栓時にいい香り、新鮮な味わいが立っているボトルだと、そのうちその鮮度は徐々に失われていきます。
 
ウイスキーは高アルコールの為、飲み物として腐らせないだけで開栓と同時に鮮度は失われていきますので、
出来れば早めに飲みきることが正しい飲み方なんですよね。
古酒って大抵微妙な味わいと言っても過言ではありません。