今回はマフラー作りです
ステンレスでマフラーを作るのですが、問題となるのは曲げアールです。
パイプ曲げ屋さんに素材となるアールを作ってもらい、継ぎ足しで作っていきます。
まずは出口からパイプ角度を決めてみます
かなり太めのパイプです。90度曲げのφ70ステンパイプです。
厚みは2mmです。
こんな感じですか・・・?
根元部分には消音器を既に取り付けています。いわゆる”タイコ”です
中にはパンチング素材にグラスウールを巻いています。
スペースの関係でこんな歪なタイコになりました。
この中にパンチング素材を突っ込みグラスウールを巻きました。
ここでマフラーのうんちくを語っていいですか?すみません
私はマフラーでこだわるのは、形状もそうですが
何と言っても排気サウンド!
排気音にはこだわりたいですね。
ではどのように排気音にこだわるのか?
・素材
・マフラー長さ
・パイプ径
・消音方法
排気音に影響するのは主に上記の条件です。
マフラーは何本も作ってきたので、その経験からですがご参考までに。
※アメリカンマフラーの場合です
・素材がどのように影響するか?
素材は主に鉄(スチール)とステンレスが主な素材ですね
鉄(スチール):ゴロンゴロンと高音混じりにいかにも管に響くような音。排気量が小さいとボロンボロンと耳障りな音になります。
ステンレス:デベッデベッっと粘るような低音の効いた音がでます。排気量が小さくてもいい音が出せます。よって断然こっちがおすすめ!トルキーに走るには腹に響くサウンドが心地いいです。
調べてみたら素材の硬度が硬く厚いほど音が低くなるらしいです。アルミマフラーだと鉄より柔らかいので高音になるとのこと。作ったことはないのでインプレできません。
・マフラー長さがどのように影響するのか?
長いマフラー、短いマフラー色々ありますね。
長いマフラー:音は低くなります。
短いマフラー:音は高くなります。
理屈は簡単です。管楽器と同じ原理です。アルトサックスとバリトンサックスのようにパイプ長さが長くなれば音は低くなるんですね。ショートマフラーは甲高いバリバリって音になります。
消音するのに苦労します。
・パイプ径がどのように影響するのか?
エキマニ部分は抜けの関係もあるのでそこまで自由度はありませんが
太いマフラー:音が低くなります
細いマフラー:音が高くなります
太いと反響音が増しますので低く聞こえます。ボンボン音って感じでしょうか。
失敗談として太くしすぎたら、まるで漁船のような音になりました。
イメージ掴めたでしょうか(笑)ほどほどの太めがお勧めですね
・消音方法がどのように影響するのか?
消音効果と消音後のサウンドのインプレです。ここが一番サウンドに影響がある部分です。
インナーサイレンサー:グラスウールの付いてないパイプに突っ込むだけのタイプが一般的ですが、消音効果はほとんど無いです。低音が減り、高音のバリバリ音が残ります。
グラスウール:パンチングのパイプにグラスウールが巻いてあり、それをパイプに突っ込むタイプです。消音効果はけっこーあります。高音が減り、低音が残ります。スーパートラップもこのタイプになります。個人的にはこのタイプが好きです。グラスウールはかなり固めに巻かないとすぐ散ってなくなります。
隔壁タイプ:ほとんどの純正マフラーがこのタイプです。タイコ内に隔壁で部屋を作り消音をするので消音効果は抜群です。個人技で作るには難しいです。作ったことありますが、排気漏れや強度不足で隔壁が取れたりして失敗しました。純正は隔壁にグラスウールで最強の消音効果です。
以上インプレです。アメリカンマフラーは”性能についてはほぼ度外視”なのでご了承ください。
タイコ部分にフランジと取り付けました。レーザーカットです。
フランジって必要だけど手作りするには難しい部品ですよね。
作って欲しい方いましたら、ご相談下さい(営業スマイル)
何本もの曲げパイプを組み合わせてできました!!
極端な曲げ部分は実は3mmあります・・・厚すぎで重いマフラーに
なってしまいました。このアールを出すには素材の引き伸ばしで3mm厚さが必要と言われたのです。おかげで溶接は楽でしたが、重さが痛いです・・・・。
磨きました。ステンレスはこれができるので好きです。
メッキしなくても磨けばキラリと光ります!
こんな感じになりました
2in1に集合させています。
全体像!スタイルが既に主張しているので、
マフラーエンドはあえて隠す方向にします。
マフラーエンドも主張すると濃すぎです
今回のマフラー製作は
・素材はステンレス
・グルッと巻いてマフラー全長を長く
・パイプ径は太く
・消音はタイコにグラスウール
低音響かせる要素をふんだんに取り入れてみました!
これはエンジンがかかった時の期待が膨らみます!!
つづく