さようなら… おばあちゃん。
猛暑が続いた夏がやっと終わり、秋の風が吹いた午後、大好きだった祖母が永眠した。
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今年の初夏頃だったか、病気のおばあちゃんに会いに行った。
病気だから、食欲もない筈なのに私がお土産で買っていったカステラを二つペロッと食べて美味しいよって笑って言ってくれた。田舎で飼っていた黒猫のジジが何日間か姿をみせずにいたことがその時のおばあちゃんの心配事だったけど、ジジが戻ってきたと知ったおばあちゃんは泣きながら喜んでいた。従妹の旦那さんが経営しているカラオケに一緒に行った。『かよちゃんの歌も、吉雄さん(私の父)の歌も聴けて満足したよ』と喜んでいた。
『またいつでも真山さ遊びにきてね。元気でね。旦那さんと仲良くね。』おばあちゃんのゆっくりとした口調と優しい言葉ひとつひとつに頷きながら、おばあちゃんの細くなってしまった皺皺の手をずっと握っていた。『逢いに来てくれるのはとっても嬉しいけど、かよちゃん達が東京さ帰っていくのを見送るのはいつも寂しい。さよならは寂しいね。』帰り際におばあちゃんがぼそっと悲しい顔で言った。『また、逢いに行くから!!おばあちゃんも元気でいてね!!』私はおばあちゃんに言った。
結局、それが最後のお別れとなってしまった。
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先日、おばあちゃんの危篤の連絡を受けて母が田舎にむかった。
「もうきっと最後かもね。」・・・母が言った。
「今、到着して、おばあちゃんに声かけたら反応して、まだ意識はあるようだよ」
「かよ、梨江、亮太が、宜しく言ってたよと伝えたら、うなずいていたよ」母は病院でのおばあちゃんの状況を、私達家族にメールしてくれた。
「おばあちゃんが安らかに眠りにつけるよう祈っておいてね」
母からのメールが暫く途絶えた後、
「おばあちゃんが先程永眠しました」と母から連絡がきた。
覚悟はしていたけど、涙が溢れてとまらなかった。
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猛暑が続いた夏がやっと終わり秋の風が吹いた午後、大好きだった祖母が永眠した。
おばあちゃんへのメッセージをかいた私のCDを棺の中に一緒にいれてもらうことにした。
生きていれば死は必ず誰にでも訪れるもの。でも私の心の中では、おばあちゃんはずっと生きていていつもそばで、笑顔で語りかけてくれる。おばあちゃんが残してくれた想い出を大切にしながら生きていきます。おばあちゃんのことはずっと忘れない。
心配性だったおばあちゃん・・・もう心配はしないでいいから、安心して、天国でゆっくり休んで下さいね。
今まで本当にありがとう。そして、さようなら。
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CAYO