「ゾーンに入る」というのがあります。

頭で考えなくても勝手に指が動いたり、間違いがなくなったり、共演者や観客の考えていることがわかったり、時間がゆっくり流れたり、あたりが静かになったり。
極度に集中している没入状態だと思います。

ジャズでも、体験したことがあります。でも一回か二回、数えるほどです。
即興演奏(インプロ)では、ゾーンに入る頻度が高い傾向にあります。特定の様式や決まりごとがなく、失敗が許されない状況で、何が起きるかわからない事態に瞬時に対応し続けるから、だと思います。

 「ゾーンとは、すごく集中して魂と肉体が分離し、他の場所にいるような感覚になった人々がいるエリア」

 昨年起きたことですが、これまで演奏中にだけ起きていたゾーンに入る現象が、ライブの3時間ほど前に起きました。すごく幸福感に包まれて、今日は必ずうまくゆくと確信します。もっと言えば、私にはもう(失敗するという)自由すらなく、何か大きなものに導かれ、抱かれている感覚です。

「兆し」という言葉が浮かび、ああ兆しを感じ、掴むことか。と悟りました。
クルマを運転して大丈夫かな、と不安でしたが運転はできました。 

 即興演奏は何も準備をしない、のではない。
即興演奏のことを考えはじめた時、すでに演奏は始まっている。そのように思います。
だから演奏が始まる何時間も前に、ゾーンに入ったのだと思います。 

 絶体絶命の時にだけ入るスイッチがあります。
ゾーンに入るスイッチを探す旅、次の演奏はもう始まっています。




即興演奏は、演奏が決まった時から始まります。考え続け、準備し、降りてくるのをひたすらに待ちます。
さっきゆりかもめに乗っていたら、あることばが降りてきました。そういうことだったか。
ことばに身を委ねて、時を待ちます。


即興演奏は、前衛的、実験的と見られることが多い。そう公言する人もいる。


私は違う。


即興演奏は最古の、古代の方法と意識している。人類最古の音楽は、即興演奏だった。これは間違いないだろう。

古代には、祈りと日々の生活、そして呪術と芸術に区別はなかったと想像する。




即興演奏にもいろいろある。


フリージャズ
ノイズ
ドローン
リアルタイムコンポジション
アンビエント
電子音響
フィールドレコーディング
現代音楽
古楽
フラメンコ

などなどなど

即興演奏について、体系的に語るのは難しい。なぜだか何時も核心が掴めない。これだと思っても、スルリと躱されてしまう。当たったつもりの的が外れていたりもする。


掴めないなら外堀を埋めて捕まえる方法はどうだ。これだと思う即興の方法。ビジョンの断片を思いつくままにメモしてゆく。外堀を埋める。すると見えなかった姿、輪郭が見えるかもしれない。


ドーナツのように外を固めても、真ん中は空洞、果てしのない穴かもしれない。それはそれでいい、その時は、果てしのない穴こそが即興演奏の本質と分かるのだから。

ジョスカン・デ・プレ  1450/1455? - 1521
ミサ曲全集 第5集
「デ・ベアータ・ヴィルジネ」
「アヴェ・マリス・ステラ」

ルネサンス中期フランドル楽派のデプレには、18曲のミサ曲がある。この2作「幸せな聖処女」「幸あれ、海の星よ」は、デプレ晩年の傑作。
美しい、隙がない。「聖」だもの、隙は無いよな。隙だらけの「俗謡」ロム・アロメが聴きたくなったぞ。

#古楽の旅 20241110



休日でしたが、忙しかったです。

・ゴミ出し
・母親の朝食準備
・自分のワクチン接種 病院A
・自分の腰痛リハビリ 病院B
・最近できたベトナム料理の店でブランチ
・洗濯
・母親の昼食準備
・母親の美容院
・息子が来ていたので30秒くらい話す
・エアコン、除湿機、扇風機の片付け
・チューリップの球根植える 来春楽しみ
・図書館行く 資料返却してまた借りる
・薬局買い物
・スーパー買い物
・厚揚げで一杯、焼酎水割り
・母親の夕食準備
・洗濯物取込み
・室内掃除
・古楽CD 2枚鑑賞×各3回 ←イマココ

このあと
・自分の夕食
・自分の入浴
・ベース練習
・Netflix鑑賞

明日は午前中予定なし 午後は外出
夜は小学校同級生と忘年会

来月はクリスマス

「古楽の旅」移設完了

https://ameblo.jp/cayennepepperjp/theme-10109411472.html 


 Facebookに投稿してきた1年7ヶ月をブログに移設しました。一気読み、飛ばし読み、できます。


私の「古楽」の定義は、バッハ以前の音楽です。古い音楽=未成熟な音楽ではありません。
むしろ、時代が新しくなるにつれ、詩と音楽が分離し、作曲家と演奏家が分業し、即興演奏がなくなり、印刷機や蓄音機の発明により、ジャンルと言う名の壁ができてゆきました。 


古楽はとても豊かで、解明されていないたくさんの謎があります。これからも私の旅は続きます。ご興味ございましたら、ぜひお立ち寄りください。 



クロード・ル・ジュヌ 1530頃 - 1600
「春」

「詩と音楽のアカデミー」の中心人物。
歌詞のアクセントを音の長さに置き換えた韻律詩曲を多く書いた人。「春」は、フランス・ルネサンス音楽における、シャンソンの記念碑的作品。
オーケストラ抜きの声だけのオペラ、という
印象です。

#古楽の旅 20241107