25日2-①

日本でカントリーというと「50年前で時間凍結」って感じですが、アメリカでは現在進行形で発展しています。グラミー受賞の『1989』はポップアルバムながらテイラー・スウィフトもカントリーの人だし、一昨年『Cruise』が大ヒットしたFlorida Georgia Lineとか、新しい《才能のある人》が次々に出てきているのです。

サム・ハントはその中のもっとも新しいひとり。

わたしはさほど音楽にくわしくないのだけど、日本ではこういう「連綿と続く…」感じがないのが不満ですね。誰もが新しいものに飛びつき、自分が若くて飛びついた時代の音楽だけで終わってしまう。つまらないなと思います。



ある女性を好きになった男性が、彼女に目を奪われたり、どうやって近づこうか考えたりしつつ

And I don’t wanna steal your freedom
君の自由を奪いたいわけじゃない
I don’t wanna change your mind
君の心を変えたいわけじゃない
I don’t have to make you love me
俺を愛せというわけじゃない
I just want to take your time


って感じの歌詞。最後の1行は、ある和訳サイトで「君との時間が欲しい」となってたので悩みましたが、「Take your time」は慣用句で「(相手への思いやりで)あせらないで」といった意味になるので、君のペースを尊重したいって意味では、と…。

男性優位な(ある意味カントリーの王道みたいな)男を否定する感じで全体に女性の意志を大切にする歌詞になっているし、5年前の大ヒット曲『Just A Kiss』を思い出すと、保守系音楽であるカントリーなら「慎ましい関係」推奨(笑)もあるかなぁと思います。


ざらついたつぶやきに乾いた画面、「人妻を遠目にひそかに愛し、身体を張ってDV夫から逃がしてやる」的なPVも、どこか『マディソン郡の橋』を思い出すようなオトナの味があってすてきです。


https://www.youtube.com/watch?v=iXi6IHFHeIA ←直接見られない方へ。YouTubeにリンクしてます。



ついでに『Just A Kiss』も貼っときます。レディ・アンティベラムが描く、若い男女の「ゆっくり関係を築こう、今はおやすみのキスだけでいいよ」みたいな歌。

https://www.youtube.com/watch?v=v_yTphvyiPU ←直接見られない方へ。YouTubeにリンクしてます。


Lady Antebellumは
「南北戦争前の貴婦人」の意。
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