21日2-①

昨年末から念願だった『Hobbit : The Buttle of The Five Armies(邦題:決戦のゆくえ)』エクステンデッド・エディション、ついに観ました。

結果は…大激怒!!


エクステンデッド・エディションとは「延長版」のこと(EE版って書きかたは「延長版版」になっちゃいますね 笑)。劇場公開にあたり一定の長さに収めるためカットした映像を加え、長くなったものを指します。つまり劇場で観たものは必要最低限のものだった、ということになります。

これは商業映画である以上、やむを得ないことです。
フィルム撮影でなくなったせいもあるのか(デジタル撮影は撮り直しが容易)、昨今どうも撮るだけ撮っちゃって丸ごとカットされる割合が多いような気がしますが…

たとえば『ハリー・ポッター』で、原作ではホントに愛すべき存在だった「絵の中の騎士」は劇場版ではまったく出てこず、DVDやBDを観てはじめて、それも操作の案内役としてかろうじて現れます。

これなんか、演じることに決まった役者さんの立場は?ってすごく思ったんですよね。子どもがいたとしたら、パパが『ハリー』に出るって喜んでたかもしれない。それなのに全カットで、ディスクのおまけでしかないなんて…(ノ_-。)

撮影で拘束されたぶんのキャリアへの影響とか、責任取らなくていいシステムなんですかね??


『ホビット』三部作でも、特に第二部のスラインは本編にはまったく出てきません。
第二部のEE版の感想にも書きましたが、劇場版のトーリンの父スラインは「父(トーリンの祖父)スロールの戦死を見ておかしくなって逃走」という、原作とは全然違う不名誉な設定で、まったくの行方不明状態でした。

それがEE版では、急に「父は(トーリンをかばうために)突撃した」という思い出話のシーンが出てきたあげく、ドル・グルドゥアでスラインがガンダルフと会う場面が加わっています。これもスライン役の人のキャリアってどうなるの?的な状態。

ただ、これはあまりにも無理やりな話の接ぎかたになっていて、後から撮ったのがミエミエなので、屋上屋を架す阿呆なマネをして…と興ざめではあっても、逆に劇場版は “ 無傷 ” だったので流せました(1回しか観てないけどね)。

しかし。
第三部のEE版すなわち《劇場公開時には不要としてカットされた》場面は許しがたいものでした。

キッパリ言おう。
これならば『ホビット』三部作はやはり失敗作だよ。


第二部までのメイキングを観ると、二部構成のつもりが急に三部になって相当バタバタしたようです。そのせいで、脚本のフランとフィリパの目が届かなかったのでしょうか。

この先、ネタバレ前提で怒りの感想を書きますので、まだ観てなくて困る方はVol.2以降ご遠慮ください。



こんなことになろうとは(ノ_-。)
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