ブログネタ:アボカドは野菜?果物?参加中  私は果物 派!



本日、3月15日。
1493年、キューバなどを経て、コロンブスがスペインに帰還した日です。

コロンブスの悪逆非道に関しては、すでに何度か書いていますので、今日はその到達地にちなみ、中米原産のアボカドについて書いてみたいと思います。
(「コロンブスからモルモット・・・」「コロンブスとフィレンツェ大聖堂・・・ 」)

アボカドとは、辞書によれば【クスノキ科の常緑高木。果実は黒緑色または緑色の洋梨形または楕円形で、中に大きな種子が一個ある。果肉は黄緑色のチーズ状で、脂肪・タンパク質を含み、生食される】。外国で寿司ネタに使われたことから、トロに味が似ているなどと言って、日本でも知られるようになったと記憶します。

さて、そのアボカドは野菜か、果実か。

正直、ブログネタを見た時は「ナニ言っているんだか」と思いました。野菜は草本(そうほん)性、つまり草や草から成るもの。果実は木本(もくほん)性、樹木に成るもの。それが正解だと思っていたからです。

ところが。例によって調べ直してみると、農林水産省の消費者相談のページに「野菜と果物の違い」という質問を見つけまして。

そのまま引用しますと【野菜と果物(果実)の分類については、はっきりした定義はありません。あるものを野菜に分類するか果物に分類するかは、国によっても違い、日本でも生産・流通・消費などの分野で分類の仕方が異なるものもあります。生産分野においては、一般的に次の特性を持つ植物が野菜とされています。

1.田畑に栽培されること(栽培されていない山菜などは野菜と区別することが多い)

2.副食物であること

3.加工を前提としないこと[詳細省略]

4.草本性であること

しかし、どの定義も確固たるものではありません。 また、農林水産省では、果実を、生産や出荷の統計をとる上で果樹として分類しています。この果樹は、木本性などの永年作物のことをいいます。なお、いちご、メロン、すいかなどは野菜に分類されますが、果実的な利用をすることから果実的野菜として扱っています】とのこと。

確かに生産分野では「草本性」の定義が入っているので、樹木に成るアボカドは「果実」ということになります。ただ、流通や消費の場面では違うこともあり、またこの定義自体が絶対のものではない以上、断言はできないわけです。
アボカドは食事の際に副食物的に食べることも多いので、特に微妙といえるかもしれません。

こうなったら個人の解釈ですね。

では、ということで、わたしはアボカドの和名を思い出しました。
和名は鰐梨(わになし)。辞書によれば【熟した果実の表皮がワニの背中の皮に似ていることから】という名称。またWikipediaによると、英語で「alligator pear」の異名があるのですが、それの直訳だということでした。

で、ほらほら、pearだし、梨だし、やっぱり果実でいいんじゃないの。…というテキトーな結論です(笑)。

ちなみに「草本」=「草」とは、木部があまり発達せず地上部が一年で枯れる植物、という定義。「木本」=「木」とは、木部が発達した多年生の地上茎をもつ植物、となります。
では多年草はというと、地上は枯れ地下部だけが越冬するので、草本の条件にかなっています。

苛酷な環境のため地上茎が発達しにくい高山植物などでは、草本か木本か、わかりにくいものもあります。たとえば、可憐な白い花で知られるチングルマなどは、高さ10センチほどなので草本のように見えます。しかし、これは歴とした木本で、秋になると紅葉するのです。

草本が色づく「草紅葉」というのもありますが、チングルマの紅葉のあざやかさは飛び抜けていて、やはり木だからなのかなぁと思ったりします。

こういう植物も、園芸などに使われるようになると、やはり局面によって草にしたり木にしたり、バラバラに分類してしまうように思います。

わかりにくいものも、生活にあまり関わらないものは学術的分類のまま。生活に関わると、その時々のわかりやすさが優先される。
そう思うと、身近なものほどすっきりしないものなのかもしれません。



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