本日、1月24日。
「ゴールドラッシュ・デイ」なのだそうで。
ゴールドラッシュとは、黄金が発見されたという地へ採掘者が殺到することをいいます。ラッシュには「狂熱」という意味合いもあるので、「黄金狂」的な感じもあるでしょうか。
Wikipediaによれば【特に1848年ごろにアメリカ合衆国のカリフォルニアで起きたゴールドラッシュ】=「カリフォルニア・ゴールドラッシュのことを指すのだそうです。
【1848年1月24日に農場主ジョン・サッターの使用人ジェームズ・マーシャルがアメリカン川で砂金を発見した】ことから、【金発見の報せはたちまち広がり、アメリカの全国や海外からおよそ30万人もの男、女、子供がカリフォルニアに集まることとなった】という大騒動になります。いくつか起きているゴールドラッシュの中でも最大級のようです。また【これら初期の採掘者らは1849年にカリフォニアに向かった者が多かったことから「フォーティナイナーズ」と呼ばれた】そうで、なるほど、だからサンフランシスコ・フォーティナイナーズというフットボールチームがあるんですね。勉強になりました。
黄金は「高価だから」「きれいだから」という理由だけでなく、腐らず色あせない「永遠性」の象徴として尊ばれました。教会の装飾に黄金が多用されるのも、永遠なる神を象徴するものだからです。また「錬金術 」に関して書いたように、魔術的な思想でも「金属の王」とされ、特別の存在でした。
さて、他にきれいな輝くものといえば宝石・貴石。などと強引につなげて(笑)、今日は1月の誕生石・ガーネットについて書きたいと思います。
和名は「柘榴石(ざくろいし)」。ガーネットという英名の語源も柘榴にまつわるといわれ、「種子を持つ」の意のラテン語という説と、古フランス語で「種のあるりんご」の短縮形からきたという説があるようです。
わたしのイメージでは「血のような紅」だったのですが、近頃は赤紫からピンク色っぽいものも見かけます。実は「ガーネット」は約14種類もの「柘榴石グループ」の中で、宝石として利用されるものを指す名前なのです。血のような色ものは「アルマディン(またはアルマンダイト)」か「パイロープ」という種類、紫がかるのは「ロードライト」という種類です。
パイロープとはギリシア語で「炎のような」という言葉に由来し、かつては欧州でたいへんな人気を誇りました。この頃、産出地として名を馳せていたのがチェコのボヘミア。ところが南アフリカで高品質の鉱脈が見つかり、凋落してしまいます。このとき、宝石のカット技術を活かして考え出されたのがガラス工芸で、有名な「ボヘミアン・グラス」発明の基礎となりました。
ガーネットを丸く磨き上げたものを「カーバンクル」といいます。どっかの召喚獣のような名ですが、あちらは大航海時代に見かけられたという伝説上の生き物からきていると思われます。この謎の生命体は、Wikipediaによれば【燃える石炭のごとく輝く鏡を頭にのせた小さな動物】と記述されているそうで、実はこの「燃える石炭」がラテン語で「カルブンクルス」=カーバンクルなのです。つまり磨き上げたガーネットも燃えるような色だったということですね。
ところが、宝石屋さんに言わすと、近頃人気なのは緑色のツァボライトなのだそうで。他にオレンジ色のスペサルタイト(またはスペッサータイト、スペッサルト)、黄緑色のデマントイドと「赤い宝石」のイメージからは離れたもののほうが稀少で価値が高いものなのだとか。
わたしは深紅のガーネットが大好きです。アルマディンの産出量が多いため赤色のガーネットは「安い石」で、そういえば、若かりし頃に「いずれガーネットを婚約指輪にしたい」と夢を語ったところ、宝石屋さんに「(そんな安い石では)こどもや孫に見せられませんよ」と、えらく無礼なことを言われたことがあります。結局は婚約指輪どころか結婚指輪もナシの結婚をして、宝石屋さんをもうけさせてやりませんでしたけどね(笑)。
うつくしいものはうつくしい。どれも大地が長い時をかけて生み出した輝きです。自然の驚異を間近に眺めながら、値札しか見えていないのは不幸なことだと、わたしは思います。
(※参考サイト「宝石.jp」)