

1.ベト病 (仏)ミルデュ
1878年頃に発見され病害で、ぶどうの花・果実・葉などに白いカビ状の胞子が繁殖し、
それらを落下させてしまうカビ系の病害。
駆除にはボルドー液(硫酸銅+生石灰+水)を散布する。
なお、ボルドー液はすべて天然物で構成されているため、農薬とは分類されない。

2.ウドンコ病 (仏)オイディウム
北アメリカで初めて発生し、1850年頃にヨーロッパに広まったカビ由来の病害。
若枝または生育中のぶどう果粒が白い粒状の胞子で覆われてしまい、表皮の成長が妨げられ、
ぶどうの果粒が裂かれ、ミイラ化あるいは腐敗の原因になる。
対策:開花時に硫黄を含んだ農薬の散布。

3.灰色カビ病 ボトリティス・シネレア菌
茎、葉、花が褐色に腐敗したのち、灰色のカビに覆われる。発生適温は25℃前後で、
湿度が高い場合に多く発生する。
対策:イプロジオン水和剤の散布

一方で、灰色カビ病の病原菌であるボトリティス・シネレアは、完熟ブドウに付く場合は
蝋質から果実に入り込み、果実の水分を蒸発させて糖分だけを残す「貴腐」を行う。
その貴腐によって貴腐化したブドウでワインを造ることで貴腐ワインという極上の甘口ワインになる。


4.フィロキセラ ブドウネアブラムシ
ブドウ樹の葉および根にコブを生成し、ブドウ樹の生育に害を及ぼし、やがて枯死に至らせる昆虫。
1863年頃、品種改良のためヨーロッパに移入したアメリカ原産のブドウ樹に付着していたことより
ヨーロッパに侵入し、フィロキセラに抵抗のなかったヨーロッパブドウ(ヴィニフェラ種)に
全滅に近いほどの被害を及ぼした。
対策:害虫に耐性のある北米系品種を台木とした接木苗を用いる。

病害が流行した順序は「ウドンコ病→フィロキセラ→ベト病」
と言う訳で正解は4