おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
おやすみなさい。
どうも、CAVESKIMBOARD代表シェイパー権スキムボーダー 壁下です。
丘サーファーでもあります。
今回はボードを一から作るのと、壊れたボードをリペアするのとではどちらが大変?
ってな内容。
大変というかどっちが難しいって行った方が良いかもしれませんね。
このお題自体が難しいのですが、個人的にはリペアの方が難しいと実感します。
あくまでも僕はですよ。
もちろん手間暇はボード製作の方が時間も手間も材料もかかります。
オーダーを受けた場合、フォームのシェイプをしてアウトラインを決めてレールプロテクションを施工してラミネートしてとか最短で納期は2週間ほどです。
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対してリペアはとても悩ましいです。
今現在まで損傷状態によって我流ですがいろんなボードをリペアしてきました。
サーフボードならほとんどがポリエステル樹脂になりますが、スキムボードはほとんどがエポキシが中心となっているので今までエポキシ樹脂しか扱ったことがありません。
ポリエステル樹脂の取り扱いを見てる限りは、硬化剤を大体で混合してるのを見ると扱いが簡単そうだなと見てて思います。
価格も安くて硬化も早そうでコスパが優れていそうだなとは思います。
ポリもエポもそうですが、樹脂にはそれぞれ特製がメーカーによって違います。
特にエポキシは〇〇℃で〇〇時間で完全硬化とかあります。
しかしながら、その数値だけ読み取っても上手に取り扱えるかはやってみないとわからないです。
今でこそ多くの人がやってるレジンアクセサリーを自作される方は経験した方もいると思いますが、完全硬化するまでの道のりが樹脂によって違います。
10分とか1時間程度で流動性が穏やかになる樹脂や、3時間後にそうなるものとか色々です。
そしてポリが楽そうと感じる部分でエポキシはというと、とにかく混合比率を守らないと絶対に硬化不良を起こします。
硬化不良を起こすともうお手上げです。
硬化させる術があるなら教えてください。
リペアでは施工した部分は樹脂を除去しなければなりませんし、新品を製作する場合、これに限ってはラミネートの段階で失敗すると取り返しがつきません。
時間も苦労もスープの泡の如く消えてしまいます。
ネットでサーフボードのリペア価格を調べるとエポは料金が軒並み上がります。
エポは価格も高価ですし、時間もかかるのでそうなりますね。
新品サーフボードもエポは納期が長いですし、価格もアップします。
サーフボードは砂に擦れたりしないのでリペア箇所をエアブラシとかで色調できますけど、スキムボードはピグメントでカラー調整しないとすぐに色が剥がれてしまいます。
しかもその色調が難しいんです。
完全同調はできる時もありますが、できない事の方が多いので予め100%再現はできないと、ことわりは得ますがその辺は難しいですね。
でもきっちり同調できた時はどこ直したっけ?っていうくらいわからなく仕上げられるようにもなりました。
CAVESKIMBOAORDを立ち上げる以前は、SKIMGARDENでリペアも受けていたので本数をこなしていくうちにリペアのスキルが身に付きました。
リペアは本当にケースバイケースで暫く考えてイメトレみたいにして作業に取り掛かるようにします。
なんて言うか、建設業とかでやる危険予知的な感じでこういう直し方をするとこうなるかもしれないとか、先読みで一つのやり方がダメだった時に二つ目のやり方でリカバリーしたり、いくつかの工法を頭の中に作っておいて作業に取り掛かる感じです。
そしてなるべくボード自体を削らないように心がけています。
今までで難しかったリペアはボトムの最上層の剥離です。
ベロンと完全に剥離してくれたならまだ楽ですが、部分的に剥離してしまったリペアは結構悩みました。
でも最終的に上手く仕上げることができ、納品時はリペア箇所どこだっけ?てな感じになりました。
まるで自動車の板金仕上げみたいになった時は嬉しいです。
リペア中の絵。
ここで剥離のエピソード1を
マザーライダーの時にデッキが剥離してしまった時があったんです。
デッキカーボンのボトムグラスのハイブリッド構成でとても気に入っていたボードなので直せないかと社長に相談しましたが、「壁下くんが海に入る頻度ではもう寿命です」と言われたので自分で色々やったのを覚えています。
まだその年にnewボードが供給されて半年くらいだったと思います。
ボードはデッキにオプションメニューが施されていたのでそれも寿命を縮める原因になったみたいで、その後そのオプションメニューは廃止になりました。
そうそう!
エピソード2もあります!
むしろこちらがエピソード1です!
2010年にマザーライダーになって初めて供給されたボードがフルカーボンでした。
その性能に魅了されていたのですが、福島トリップで新舞子で入っていた時にテイクオフをミスってデッキのノーズ部分の30㎝くらいカーボンが剥離したんです。
手元に来て2ヶ月でインパクトも与えずに波をスルーしただけで、陸に上がったら剥離してたので驚きました。
全日本までもう2週間しかなかったのでなんとか間に合わせたいと思い、ムラスポ板谷越さんにすぐ連絡して代わりのボードはないかと言ったら、「同じ仕様の板がマザーに在庫がない」、、、今年の僕のコンペは終わったと思いました。
そこで、まだリリース前のハイブリッド構成のボードを間に合わせで送るということで全日本に間に合わせました。
僕の手に来たのが全日本の10日前でした。
ボトムがカーボンでデッキがSグラスの組み合わせのミディアムハードな仕様でした。
そのボードはのちに斬ハイブリッドとしてリリースされました。
慣れるのに時間がかかるかと思いきや、難なく乗れて全日本の初めてのプロクラスで3位入賞しちゃいました。
初プロ戦はとにかく興奮してて楽しすぎた思い出しかない。
2位は安河内さん!
当時はZAPに乗っていて、現在ではエビススキムボード代表でご自身のブランドのボードで日本一を取ったのですからスキマー、シェイパーとして尊敬の念しかありません。
これは凄いことです!
エビススキムボードにも乗ったことありますが、とても良いボードでした。
一位は連覇を成し遂げていた松下さん。
僕も全日本連覇を目標にしていましたが、達成できず。
連覇することの難しさを実感したし、松下さん凄いってこれまたリスペクトです。
僕、若い!
必ず話が脱線しますね。
これも長文が許されるブログの良いところです。
そんな初供給されたボードですが、暫くは部屋の片隅に眠らせてあったのですけど、リペアすれば使えるんじゃないかと思い、ない知識を絞ってリペアしたら普通に使えましたね。
そんな初サポートボードは今、ガレージに記念として飾ってあります。
さて、ボード製作とリペアですが、板が作れるならリペアなんて簡単でしょって思われがちですけどそうでもないもんだと思います。
その逆も然り。
道具や材料は揃ってるので何もない状態よりは完成度は高いですけどね。
ボード製作にはそれなりの、リペアにはそれなりの工程があるので難しいものです。
でもリペアはやはり大変だと思います。
強度も考えないと折れる可能性もなくはないですから。
クラックの入り方によっては、お客さんに余命宣告みたいにアドバイスすることもありますけど、できる限りの手は尽くすようにしています。
なるべく削らないようにしてるとは言いましたが、クラックは想像以上に大きく入っている場合が多いのでよく目を凝らして観察します。
見た目はボトムの剥離ですが、フォームまでクラック入って強度が著しく低下していたボードのリペア。
これもなかなか苦労した記憶です。
いやー、今まで使ってきたボードエピソードを振り返ると色々ありすぎて書ききれませんね。
今まで購入したボードや供給されてきたボードは大切に保管してあります。
思い出が沢山詰まってますから。
2015年の全日本でのウイニングボードは壁下家の家宝にしちゃおうかな!
僕はボードを製作するだけではなく、リペアの依頼も受けますのでもしお気に入りのスキムボードでまだまだ治して乗りたいんだって方は一度ご相談ください。
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