トランプは単なるバカなのか?それとも・・・その2 | 未来予想図

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を標榜するトランプであるが、彼が80年代に一度破産状態になった過去を知るアテクシにとっては、暴れん坊のトランプ以上でも以下でもない。

 

今回のべら棒、かつ無茶苦茶な関税率を掲げて、世界を相手にディールを挑んでいる姿はある意味「バカ」としか言いようがないのであるが、実のところトッドの著作を読んでみて、果たして本当に「バカ」なのか?と少し困惑している。

 

トッドの「西洋の敗北」には、ウクライナ戦争までのアメリカとロシアの関係を西暦2000年まで遡った詳細な記述があり、今回のウクライナ戦争でのアメリカがウクライナに約束した武器の量を生産する能力をすでに失っていることが特筆事項としてあげられている。

 

戦争嫌いなトランプが果たして彼の在任中に世界の警察としての役割を果たそうとしているのか?という疑問を横に置いておいても、現在のアメリカの工業生産力はかつての勢いはないのであるわけで、今回の関税政策により、国内工業生産を保護し、かつての勢いを取り戻すための施策なのだとすれば、一応理にかなった政策であると理解は可能であるが、少なくとも関税率が高くなれば、それだけ現在のアメリカ国内に供給されている工業製品は、価格的にも品質的にも劣ったものを消費して行かざるを得ないわけなのだから、今のウクライナ戦争を支えるだけの武器・弾薬などの補給をアメリカ頼みにしているNatoにとっては悪材料でしかないと思われる。

 

実際、日本の航空会社の主力機材は、ボーイングからエアバスに代わっているし、大谷の大リーグでの活躍をアメリカ人か肯定的に賞賛しているのも、かつての野茂やイチローの時とは雲泥の差であるし、白人系の工場労働者数はほとんど移民にとって代わっている。

 

好調と言われているS&P500も、実際はGAFAと呼ばれる銘柄が引っ張っているわけだし、莫大な貿易赤字によって国外に流出したドルは自国の金融政策だけでは相場を維持することは困難だ。

 

ある意味、アメリカは滅茶苦茶な状態にある、ということができるかもしれない。

 

つい最近、アメリカ政府はハーバードへの政府補助金を打ち切り、課税対象とすることを発表した。

 

一見すると「なんで?」と思われる施策だが、トッド曰く、アメリカの分断を引き起こした原因の一つとして、弁護士などの高給サービス業従事者をやたらと増やし、これがアメリカ人の所得格差を生み出した根源の一つであると、断言している。

 

こうしたずる賢い人間を政府の中枢にため込んで、高額所得者に有利な税制を作り出していることが国力を減衰させているのだと。

 

実際、ハーバードなどのいわゆるアイビーリーグには、中国人などの留学生をしこたま受け入れているわけで、トランプの目からしたら、「こいつは何とかせにゃならん!」と思ったのだろう。

 

 

まあ、実際、トランプがトッドの分析に従った政策を打ち出しているのだとは断定はできないが、もしそうだとすれば、トランプをアホ呼ばわりすることはできなくなる。

 

このように、トッドの「西洋の敗北」は面白い視点を提供してくれているので、多くの日本人が目を通しておくことは、今の日本の与党を叩き潰すためにも読んでおくべき書だと思う。

 

 

今日はここまで

 

 

合掌