なぜインフレを期待するか? | 未来予想図

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近い未来を言い当てることができると、人間、幸せに生きられるのじゃないか?というコンセプトのもと、いろいろ明るい未来について書きまくっています。

ブログやFBに投稿する理由は、2020年のガンのオペ後、知り合いへの生存報告でもしよっかな、っていうのがきっかけで、あとはボケ防止です。

 

オペをした時点では、アテクシの両親共に存命だったのですが、オペ時は60だったので、両親の年齢は推して知るべしの年齢。母親はオペの半年後、親父は3年後に亡くなったのですが、両方ともボケが入っておりました。

 

傍で見ていて「ボケにだけはなりたくない」と強~く思いましたよ。

 

オヤジのボケの方が酷かったので、何でボケたのかを振り返ってみると、どうも日がなボ~っとしていた時期が7,80代を通じてあったのと、まあ、これは遺品整理の時に見つけたものから、単純な日常サイクルを繰り返していたことを発見し、そこから日常生活における情報のインとアウトにメリハリつけりゃ、なんとかなるかな?と思ったからです。

 

まあ、ここ2,3か月は自民党、特に石破、高市戦争のお陰で、とっても脳が活性化しているようです。

 

さて、前振りはここまでにして、ここ数回の投稿を振り返ってみたところ、「インフレ期待」の部分が端折ってることに気が付いたので、少しかきたそうかなっ、と思った次第。

 

言うまでもなく、インフレはデフレの反対。

 

身近に感じられることは、最近のような物価上昇という側面が一番インパクトがあります。

 

特に現在3,40代の方々にとっては、この物価上昇の何がいいんだ?と思われるでしょうね。当たり前です。

 

これまで30年近く、日本はデフレだったわけで、ここ1,2年の物価上昇がインフレと勘違いして説明されるケースもあるし、特に経済学者が口先だけの説明をするから、実感が伴わない。

 

これは国政実務をする官僚でさえも同じです。

 

理論的なことをアテクシが説明するのは僭越なので、ここでは、経験をもとにしたインフレとデフレを述べよっかなと。

 

で、皆様にとって最も卑近な状況として、「おうちを持とう」という状況について。

 

おうち、といっても一軒家、マンションに限らず、現金一括で買える方は、ごくごく一部の方です。大多数は住宅ローンを利用します。

 

さて、ここ30年で住宅ローンを利用しておうちを持った方にお伺いします。

 

「生活実感はいかがですか?」

 

おそらく、給料はさほど上がらない中、給料前は殆どお金がない。

 

とか、

 

おうちを持って、5,6年もたつと、子供の進学も現実的な視野に入ってきて、教育資金ど~しよ~!

 

です。

 

だから、大黒柱は、「もっと一所懸命働かなくては!」「昇進して給料増やさないと!」

 

という方向に思考が向かうと思います。

 

まあ、他にも所得を増やすアイデアは巷にいくらでもありますよ。10年ほど前なら、アフィリエイトなどの副業とかネットワークビジネスやって鍋、やかんを知り合いに紹介したり、とかね。

 

まあ、アテクシが就職した83年頃は、すでにこういう時代になることが予測されていて、安定した公務員を志向しても給料は上がらないから、ベンチャー企業に勤めて、持株会に入り、上場すれば莫大なキャピタルゲイン(まあ、簡単に言えばぼろ儲けをもらえる)を獲得できるんだよ!とわざわざ本を書いて紹介してくれる奇特な文筆家がおりました。

 

まあ、こういったフラストレーションの溜まる実感は共有できるかと思います。

 

 

では、

 

 

60年代、70年代のインフレ経済を生きた、アテクシのオヤジの生活実感は?というと、

 

「新居に引っ越しするときは、その日の晩飯代もなかった」

 

ってほど、手元に金がない状態で、「とにかく明日から仕事して地道に稼いで借金返さんと!」と母親に言っておったようです。

 

ちなみに引っ越したのは1971年の1月末。

 

ちょうど60年代の高度成長期が一段落し、少し経済に先行き不透明感があったようです。

 

まあ、厳しい生活は覚悟していたようで、家計は現在の財務省官僚の「緊縮家計」的考えで運営されておりました。

 

オヤジは「低賃金」で今でも有名なH製作所。蓮舫の「二番ではいけませんか?」ではないですが、二番煎じをモットーとする堅実経営するところでした。

 

まあ、実名はもうおわかりでしょう。

 

で、この有名企業、我々家族が引っ越し完了の一年後に、とてつもないリストラを行います。これは結構有名な話で、確かバブル前まではかなり評価が高かった。

 

(リストラと言っても、人員整理ではなかったのですよ。英語の言語の意味の通りの「再構築」です。)

 

都心郊外にあった二つの工場を茨木、山口など地方各地に分散、確か武蔵だったかな?そこは後の大規模なDRAM工場となって、収益の大黒柱になった。

 

まあ、オヤジはリストラの一環で、子会社だったか、関連会社だったかわかりませんが、そっちに転籍したんですが、実はそこからオヤジの給料が超インフレ状態になりました。

 

もちろん、オヤジだけじゃなかったですよ。世の中もインフレになりました。どの位の経済成長をしたのかは具体的には知りません。多分ネットでググれば一発で資料は出てくるはずです。

 

まあ、それで生活がセレブ化したのか?と問われれば、「まさか!」ですが、ただ顕著な実感を申し述べれば、小屋とも表現できるトタン屋根の平屋のうちが、10年後に立派な瓦を背負った二階建てになり、さらに5年後は壁に断熱材が入って冷暖房効率が良くなりました。

 

最初の住宅ローンは200万円の20年返済だったのですが、二階建てにするときは800万の20年。で、これも10年後には一括繰り上げ返済したそうです。

 

これがどんな生活実感につながるか、想像できますか?

 

 

では、今ならどうか?

 

家も老朽化するので、あちこち手を加えなきゃなりません。

 

ここ2年、瓦の隙間を埋める漆喰の補修、屋根の軒下の塗装の塗りなおしをやりましたが、これだけで150万ほどです。

 

ほんとはそろそろ立て直しを計画しても良いのですが、最低でも3千万程度は見積もっておかなくてはなりません。

 

60にもなって、その程度の金もないのが情けない!と言われればそれまでですが、では、これから一戸建てのおうちを持とうとすれば、土地代もかかる。

 

だから最近の一戸建ては、昔分譲した土地を二分割して販売することが主流になってます。できるだけ土地のコストを抑えて、住環境をできるだけ充実しようというハウスメーカーの戦略ですよね。

 

でも、それでも躊躇する方は多いんじゃない?

 

 

だから、インフレ期待をするんですよ。

 

現在の輸入価格上昇に伴う、物価の上昇は「コストアップインフレ」と言って、簡単に言うと、賃金の上昇は伴いませせん。

 

だから、いくら高市が「経済成長」を唱えても、若い人には「?」なのでしょう。

 

本当の経済成長は需要が供給を上回り、企業収益が改善、その結果賃金上昇が伴うものです。

 

それをオヤジは享受しとったわけ。

 

まあ、この辺を理解するには、実感を伴わないといけませんから、是非今の70.80代の親御さんを持つ方は聞いてみてください。

 

理論的に知りたいって奇特な方は、YouTubeで「高橋洋一」で検索すると、かなり分かりやすく解説した動画が出てます。