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園子温は、何の為にこの映画を撮ったのだろう。今まで、園子温の作品に、ずいぶん付き合って来たが、この作品を観て私は、彼の作家としての資質に疑問を持たざる負えなかった。
聞けば十数年前から企画を温めてきた作品という。それは、シナリオを書きかけたのが、十数年前というだけのことではないのか。

ストーリーを簡単に述べれば、ヤクザの組長、武藤は娘を女優としたく、芸能活動をさせていたが、女房(友近が演じている)が自分を守る為に、対立するヤクザのヒットマンを殺し刑務所に入ってしまい、娘の芸能活動に暗雲が立ち込める。それでも、自らがプロデューサーとなり、映画制作を開始する。
一方、映画制作オタクの四人組は、より刺激的な題材を求め街を徘徊する。武藤の娘は、映画の撮影中に、自分を裏切った男に報復する為、撮影現場から姿を消してしまう。最後に四人組は、組同士の抗争を撮影することになる。
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組長の娘であることに退いてしまう彼氏と、娘の拘りだけは、エグくて面白かった。バイオレンス・コメディと言える。この映画の最良な点は、飽きずに観れるということだろう。それも個人差があり、途中でギブアップする人も結構いるかもしれない。
バイオレンス・コメディと言っても、人間や社会を批評する視点は皆無だ。単純に娯楽性も高いとは言えない。
キャスティングもセンスは感じない。対抗する組の池上を演じた堤真一の個性が空回りしている。
唯一の見所は、武藤の娘を演じた二階堂ふみの存在感であろう。これからが楽しみな女優だ。

人のエネルギーと時間、労力、制作費を全て浪費した映画であった。