東大出身28才の著者が主に若者向けに書いた書。読書のアウトプットの方法について、心理学的観点から述べている。方法を押し付けるのではなく、あくまで「参考程度に」といったスタンスであるため、読むのが苦にならないところが素晴らしい。
内容の要約としては、
序章:1章から4章までを簡単に紹介しつつ、自身が提案する方法で要約している。ここを読むだけであらすじを把握できる。
1章:本の探し方
・本の探し方には探検型と追求型がある
・追求型のときは、学術書の入門編を1冊目にする
2章:本の読み方
・本を読むときは全体内容理解の助けとなるサポーターを先に読む
・記憶の際は「整理整頓」と「自分ごと化」をするとよい
・「いつ」・「どのように」活用するかまで覚える
3章:本の活かし方
・クラウドで要約を作ってシェアすることで、「記憶」・「活用」を効率よく行える
・要約は、文章の位置づけを把握し、肉付け部分を削いでいく作業をすることで行う
4章:追求型のジャンルごとの知識体系を構築する
・2冊目以降は同じドキュメントに新情報を追加・修正していく
となっている。非常に論理的な構成になっているので、全文章を読む価値はある。
この本の特徴は、読書した内容を活用することに最も重点が置かれていること、そしてそれをするための具体的方法を理論的な文章構成のもと読者に提示していることである。なかなか読書内容を日常生活で活用できていないという方はまずこの本から入っていくことをオススメする。
この本で具体的方法をしっかりインプットし、それを用いることで、アウトプットがすんなりできるようになると思う。著者はあとがきで、
ゼロから議論するのではなく、先人達が明らかにしてきた知見を踏まえて思考を重ねていくことこそが、健全な知識人の姿ではないでしょうか。
と述べている。これはこの本の読者でも言えることで、自分でアウトプットのための方法を模索するのに労力を割くより、先人である著者の提案している方法を参考にして自分なりに活用法をアレンジしていく方が楽である。この本は(読書法の書籍全般にあてはまるが)実践してみなければ全く読む意味がないと言っていい。