11月13日
いいサンドの日
サンドアートのステージに行って参りました。
2月のホールコンサート以降、久々の生ライブ。
指先を使うこのパフォーマンスは
緊張しては描く事ができません。
高ぶる気持ちを抑え
深い絨毯敷きの長い廊下を歩きながら
1.2.3.4…心を沈め
会場の大きな扉が開くのを
ゆっくりと深呼吸をして待ちました…。
場所は赤坂プリンスクラシックハウス
ご依頼頂いたのは
丸安毛糸株式会社
65周年記念パーティーでの
オリジナル作品の実演でした。
きっかけは…
ヘアサロンの入社式で披露したサンドアートを
Facebookで見かけて
「自分のパーティーでやってもらいたい!」
と、約5年間
ずっと熱望し続けてくれていたそうです。
それは…生まれた子供が2回目の七五三を迎える年数です。
丸安毛糸株式会社、岡崎社長。
東京でたった一軒となった糸(ニット)を作る会社の社長さんでした。
出会いの橋渡しをしてくれたのは、私の独特なヘアスタイルを作ってくれている銀座EGOのオーナー吉田健さんでした。
一年前にご依頼頂いてから…
今年は歴史に残る激動の年となりました。
止むを得ず縮小になったとはいえ
こうして無事に行われた事は
奇跡のような事でした。
その影には、岡崎社長の苦渋の判断や会場の協力
ご来場者様の理解と協力あっての事だと思います。
作品を作る為のインタビューでは
社員は家族。会社は居心地の良い場所であって欲しいし、家のような温かさが必要だと
言われていた岡崎社長。
独特なデザインの社屋…
話すたびに
「うちの社員たちが、うちのみんなが」と
自分ではない主語を多く使われていた事がとても印象的でした。
きっとこの会社は、皆さんで作っている会社なんだなと感じました…。
「ここのみんなは、ニットを愛している人が集まっているんです。その愛するニットを世界中の人に愛して欲しい。」
何度も何度も繰り返し言われていました。
そして、その
大切な人たちへのプレゼント。
それがサンドアートでした。
思いを込めて
1つ1つリアルな思い出やエピソードを
ちりばめてゆきます。
(初代丸安の看板)
(社長の小さい頃?こっそり入手)
(ロゴは丸安のMと3本の矢と八の末広りと山。今では3世代)
(社員が社員を称えるMVP賞のお祝い)
※写真は全て取材時の撮影と、HPや社長のSNSからこっそり拝借いたしました
次は70周年ではなく100周年を祝うんです。
その時は、次の世代やここにいる社員たちに実現していって欲しい。
例えそこに僕はいなくてもいいんです。どこかで見守れたら嬉しいけどね。
嬉しそうに話していました。
そして、インタビューの最後には
こう語られました。
糸を売ると書いて
「続」って書くでしょ。
だから、日本でたった一軒になっても
僕らは糸を売り続けていこうと思ってるんです。と。
そんな素晴らしい会社の晴れの日に
お届けしたサンドアートです。心を込めて。
どうかぜひご覧下さい。