
How players rated. All opinions belong to the author.
リーグ単位では現在昇格プレーオフが行われていますが、ウルブズの今シーズン(=2015/16シーズン)は既に終了しています。
そこで、ウルブズの各選手がどのようにプレーしていたのかを自分なりにまとめてみました。
背番号, 選手名, 主にプレーしたポジション
(選手の写真)
寸評
1 カール・イケメ GK

開幕からミスを連発し、どうしたのかと見ている人を不安にさせ、結局アーセナルからローン加入したマルティネスに瞬く間にポジションを奪われる始末。しかしながら、ナイジェリア代表での好プレー、マルティネスの負傷離脱があって以降のプレーは安定感もそこそこ、見事なV字回復を見せた。今シーズンウルブズが残留争いをしていないのは、彼のおかげもあるかもしれない。少なくとも8度のスコアレスドロー(@モリニュー)の半分は負けになっていたかもしれない。
2 マット・ドーハティ RB/LB

24歳、18歳の時にアイルランドからやってきた。実はプレミアリーグでのプレー経験がある。
シーズン前半は同ポジションのイオルファがレギュラーとしてプレーしていたため、ほとんど出番が与えられなかった。ところが、LBのゴルボーンがあまりにもひどい守備をするために監督のジャケットも一念発起、本職RBのドーハティをLBに据えるという奇策を敢行、なんとこれがどハマりするという思わぬ効果を生んだ。ドーハティも「カットインが非常に効果的だぜ」とLBでのプレーを満喫している模様。今夏に補強すべきポジションはどちら側のサイドバックなのか…。
3 スコット・ゴルボーン LB

調子のいい時は攻撃面で相手の脅威になれるLBだが、今季は不調だったのか、紙のように軽い守備が目立った。低調なパフォーマンスに痺れを切らしたジャケットによってドーハティがLBとしてプレーするようになってから、一度も試合に出場することなくブリストル・シティに移籍
3 ジェレミー・エラン LM

LMに相次いだ負傷離脱を受け、3月にシェフィールド・ウェンズデーからローン加入した。本職はLBながら、LMもプレーできるユーティリティ性は強み。ウルブズではLM/LBともに選手層に不安を抱えていたため、この補強は非常に効果的であった。LBを務めるドーハティとの相性も抜群、クロスの精度も良く、2人で数多くのゴールを演出した。
だが、シーズンも終わりに差し掛かろうかというころ、ウェンズデーによって呼び戻された。今夏の完全移籍の可能性が噂されている。
4 デイビッド・エドワーズ CM

ウルブズのプレミアリーグ時代から在籍しているベテランMF。今シーズンからはステアズがフラムに移籍したために副キャプテンを務めている。
今シーズン前半は中盤のキープレーヤーとしてチーム内で重要な役割を担っていたが、一月に足の骨を折り、長期離脱を強いられた。その後、復帰後すぐにゴールを決めるあたり、彼がクラブに与える影響というのはとても大きい。なお一時は心配されたユーロにもウェールズ代表として出場が濃厚である。
5 マイク・ウィリアムソン CB

10月の終わりにニューカッスルからローン加入。デビュー戦となったバーミンガム戦でマンオブザマッチの活躍を見せるなど、ウルブズでの5試合で3度のクリーンシートを達成した。その後ニューカッスル側の事情で呼び戻されたが、1月の市場でウルブズに完全移籍。
ニューカッスルで負った怪我の影響もあり、1月の再加入後はウルブズで試合に出場することができていない。
前述のエドワーズも含めて、屈指のベテラン、クラブ「唯ニ」の30代の来季以降の活躍に期待だ。
6 ダニー・バート CB

クラブキャプテン。ウルブズアカデミー出身の生え抜き。ロングボールを跳ね返すことに関してはチャンピオンシップでも指折りのセンターハーフだが、相手がポジショニングのうまい大型FWだと簡単にマークを外されてしまうことが多い。
現在25歳と、選手としてのピークはこの先にあるだろう。クラブをプレミアリーグへ引っ張りあげる存在になってほしい。
7 ジェームス・ヘンリー RM/LM

今シーズンのトップスコアラー。彼が決めた7ゴールで、ウルブズは勝ち点9を得ている。今シーズン彼は出色の出来で、またたくまにRMのレギュラーの座を勝ち取った。ボールを運ぶドリブルが上手く、またクロスの精度もピカイチ。かと思えば30ヤードのミドルシュートを決めてみたり、カットインからDFをひらりとかわしてゴールを決められるという何でも屋である。そのユーティリティ性はウルブズで非常に重宝されており、RMに限らず、LMやCAMで起用されることもしばしば。
監督のジャケットとはミルウォール時代からの師弟関係にある。
8 ジョージ・サビル CM/LM

今シーズン前半をミルウォールでのローンで過ごし、復帰後にCMのレギュラーの座を掴んだ。
彼の復帰後に限って言えば彼は5ゴールでウルブズのトップスコアラー、立派な成績を残している。
レフティで、LMでプレーすることもできる。パサーというよりかはパスの受け手で、クリニカルな選手ではあるが、身体の線が細い。当面の課題はフィジカルと局所での判断の速度だろう。
ちなみに、線が細いという割にはヘッダーが上手く、ダービー戦での決勝ゴールなど要所要所でボックスに飛び込むダイナミズムには今後も期待が寄せられる。
9 ヌハ・ディッコ ST

昨夏にクラブと契約を延長し、背番号も9に変更し、順風満帆に見えたが、8月末に膝を負傷シーズン絶望。次のプレシーズンでの復帰を目指し懸命にリハビリに励む姿はまさにプロフェッショナルである。こちらも、今シーズンのウルブズの課題であった得点力不足を解消する鍵になるのか、来季の活躍に期待がかかっている。
10 ジョー・メイソン ST

1月の市場でカーディフから加入。デビュー戦の開始3分で初ゴールを決め、上々な滑り出しを見せたが、終わってみれば半年で3ゴールと物足りない結果に終わった。監督のジャケットは、来季以降メイソンを中心に攻撃ユニットを組み立てると明言している。それが機能し、メイソンがシーズン20ゴールをマークするようなストライカーに成長できれば、ウルブズがプレミアリーグに戻る日も近いだろう。
11 ケビン・マクドナルド CM

スコットランドのパスマスター。今季序盤は契約で揉めていたのもあって低調な出だしだったが、無事に契約更改を済ませると、見違えるようなパフォーマンスでチームを牽引。ウルブズでも指折りのクリエイティビティを誇るCMが本領を発揮した。
しかし、ジョージ・サビルの復帰によりスタメンから弾き出され、3月からプレー出来ていない。
レンジャースへの移籍が噂されたが、彼らは同ポジションのロシターを獲得。ジャケットは残留を熱望しているが、将来は不透明だ。
12 ジェド・ウォレス RM/LM

昨夏の獲得第一号。ポーツマスから獲得したCAM/RM。シーズン序盤は本職ではないLMでのプレーが多く、チャンピオンシップのレベルで苦戦。次第に出場機会を失うと、1月にミルウォールへとローン移籍。そこでの活躍が認められ、3月にローンバックするも、復帰初戦で負傷退場という不運に喘いだ。こちらも来季以降に向け楽しみな人材である。
13 アーロン・マカーリー GK

今シーズンでの退団が決まっているGK。結局今シーズンはトップチームでの出番はなく、やったことといえば、マッチデイ・コメンテーターにしばしば参加していたことくらいだろうか。移籍先での活躍に期待したい。
14 リー・エバンズ CM

今シーズン前半はブラッドフォードにローン移籍。後にシーズン終了までローンが延長された。
バンタムスではCMでレギュラーを獲得。特に後半戦、バンタムスが中盤にジョシュ・カレンを加えてからは、エバンズが前線に顔を出すことが増え、それが彼の成長に一役買ったようだ。シーズン4ゴールというのは少し物足りない気がするが、ジャケットは彼を来季のウルブズのプランに入れていると明言している。彼の活躍に大いに期待している。
しかし、バンタムスはプレーオフに進出しているため、まずは、バンタムスをチャンピオンシップに昇格させるのが任務だろう。
15 トミー・ロウ LM

今シーズン限りでの退団が決まっている。
シーズン前半はスカンソープへ、後半はドンカスターへローン加入。ウルブズでは片手で数えるほどしか出場機会を得られなかった。
16 コナー・コーディ CM

夏にハダーズフィールドから加入したCM。ハードタックルがウリのクラッシャーという触れ込みだったはずだが、蓋を開けてみればどちらかといえばボックストゥボックスタイプで、同じリバプール出身のジェラードを彷彿とさせる。ジェラードと並べるだけあってロングボールも上手で、試合中はピッチを縦横無尽に駆け回る番犬のようだった。
17 ラジヴ・ヴァンラパーラ RM

今シーズンは同ポジションのヘンリーに完全にポジションを奪われ、シーズン中盤は出場機会を求めブライトンにローン移籍。1月に復帰すると、ウルブズで良いプレーを見せたが、長くは続かず、SNSでの暴挙もありサポーターからの支持も完全に失い、結局ハダーズフィールドへローン移籍。シーズン終了後に完全移籍へ以降する予定。
18 ドミニク・イオルファ RB/CB

ウルブズが誇る若手RB。今シーズンも安定したプレーを見せ、レギュラーの座を堅持した。やはり彼の強みはその馬力。オーバーラップした際の攻撃への貢献は絶大で、守備に戻るのも早い。とはいえ、クロスの精度には改善の余地があり、また、自分の裏のスペースをガラ空きにすることもあり、こちらも改善が必要だ。いずれにせよ、まだまだ伸びる人材だ。
19 ジャック・プライス CM

ウルブズアカデミーからの生え抜き。ヒゲを蓄えたそのルックスは、一度見れば忘れることはないだろう。
プレーエリアはCMで、CBの前に陣取る番人だ。そのプレーの質は非常に高く、その上、サポーターから熱狂的支持を受けているため、Twitter投票でのマンオブザマッチに選ばれることもしばしば。まさに、縁の下の力持ち。将来のキャプテン候補である。
20 シェイ・オジョ LM

リバプールからシーズンローンで加入。
やはり、この弱冠18歳の若者には、昨季15ゴールのサコの代役を務めるのは難しかったか。スーパーサブとして一定の評価はできるが、先発起用となると消える時間もあり、不足感は否めなかった。
さらに、ジョーダン・グレアムの台頭によってポジションを失った。結局、ミカウ・ジロが1月に加入したのが引き金となり、1月にローンを切り上げリバプールに復帰した。
22 ブヨン・シグダルソン ST/RM

1月のウェストハム戦でおよそ2年ぶりにウルブズでプレーをすると、それ以降はワントップの位置でコンスタントにプレー。ただゴールだけが遠く、今季いっぱいで満了となる契約を延長することは叶わなかった。
空中戦で強さを見せ、またウィンガーとしてもプレー可能なようにスピードも十分なストライカー。しかしボールコントロールに不安があり、それは今後の課題だろう。ファン(私も)から熱狂的なサポートを受けていた。退団の判断は妥当だが、いざそうなると悲しいものがある。
23 イーサン・イバンクス=ランデル CB

こちらも生え抜きのセンターハーフ。23歳と見た目の割に若い。今季序盤はステアズの移籍とバートの負傷により出場機会が与えられていたが、(これはウルブズ全体にも言えることだが)経験不足を露呈しミスを連発。そして本人もバートの復帰と入れ替わるようにして負傷。戦列を離れた。
怪我から復帰後はウィリアムソンの加入もあってベンチに座っていたが、彼が去ると再びスタメンの座に。空中戦の強さを武器にソリッドな守備を見せることもあった。
しかしその矢先、彼は再び負傷。一足早くシーズンを終えた。
24 ジョーダン・グレアム LM

1年半前にアストンビラからウルブズアカデミーに加入したレフトウィンガー。今季前半はU21で、途中からオックスフォードにローン移籍して活躍を見せた。そこでの活躍が評価されてウルブズに復帰すると、デビューしたばかりにもかかわらずチームを牽引した。プレスキックの精度もさることながら、彼のドリブルは特筆すべきもの。
しかし、残念なことに、1月のカーディフ戦で膝を大怪我し、残りのシーズンを棒に振った。来季中盤での復帰が見込まれている。
25 ネイサン・バーン RM/LM

昨夏のデッドラインデーにスウィンドンから加入したRM。またLMとしてもプレーが可能で、便利屋としての起用が多い。
プレースタイルは同職のヘンリーとは違い直線的で、縦への突破は迫力満点。元々ディフェンダーだったために守備意識も高い。
シーズンを通してまとまった出場機会を得ることがなかったが、本人は腐らずレベルアップを目指している様子。来季以降の奮起が求められる。
26 エミリアーノ・マルティネス GK

アーセナルからシーズンローンでやってきたゴールキーパー。正GKイケメの不調もあり、加入後すぐにスタメンを掴むも、彼自身もミスが目立ち、安定しているとは言いがたいものだった。
ただ、時折ハイパフォーマンスを見せることもあり、特にブライトン戦では、当時無敗を誇っていたシーガルズを相手に、チームが10人になりながらも、マルティネスはPKストップを含む素晴らしいセーブをいくつも見せ、その試合のマンオブザマッチに輝いた。
しかし、11月のバーンリー戦で負傷交代を余儀なくされ、その後は、イケメの復調もあって、復帰後もベンチを離れることはなかった。
27 ミカウ・ジロ LM/ST

年をまたいだ関心が実り、1月にポーランドのレギア・ワルシャワから加入したLW。ウルブズではストライカーとしてプレーすることも多かった。
リーグデビューとなったフラム戦でいきなり2ゴールをマークする活躍を見せるも、その後足を負傷し戦線離脱。4月上旬に復帰するも、すぐ後のMKドンズ戦でディフェンダーのアントニー・ケイに無謀なタックルを受け、膝の靱帯を断裂。今季どころか、来季の復帰も怪しくなってしまった。(私の中でMKドンズの降格が決まった瞬間である)
28 シルバン・デスランデス LB

昨夏フランスからやってきた若きLB。今季は主にU21でプレーしていたが、今季終盤、ハルシティ戦でリーグデビューを果たし、3試合プレーした。ジャケット曰く、まだチャンピオンシップのレベルには達していないようで、来季は下部リーグにローン移籍することが濃厚である。
29 アダム・ルフォンドル ST

昨夏、カーディフ・シティからバイアウトオプション付きのシーズンローンで加入した。8月終盤に負傷したディッコに代わって出場し、終了間際の決勝点を決める活躍を見せた。
しかし、ゴールを量産することはできず、次第に出場機会も失い、結局ウルブズは買取条項を行使することなくカーディフに返却することとなった。
30 コートニー・ホース CB/LB

アカデミー出身のイングランドU21代表CB。昨シーズンは主にCBでプレーしたが、今シーズンは本職のCBでプレー。ステアズとバートの離脱によりイバンクス=ランデルとともに出場機会を得たが、10月のミドルズブラ戦で負傷交代。CBがバートしかいなくなったウルブズはウィリアムソンを借りることとなった。
その後は、1月に復帰し、同時期に負傷したイバンクス=ランデルに代わる形でスタメンの座を獲得。その後はバートとともにソリッドに守っていることが多かった。
35 コナー・ハント

ジロの負傷もあってトップチームデビューを果たした19歳のLM。今シーズン終盤は何度もベンチ入りを果たした。
偶然か必然か、ジョーダン・グレアムがウルブズで今まで歩んできた道をそのままたどっている。次の目標はトップチーム定着だ。
48 ブライト・イノバカレ ST

18歳の若手ストライカー。今シーズンにトップチームデビューを果たし、リーグカップのバーネット戦では開始直後に初ゴールを決めた。
ドリブルのうまさは飛び抜けており、スピードも十分。来シーズンは下部リーグのクラブにローン移籍することが予想されている。

Out of darkness cometh light...