てるさんのしあわせイノベーション -966ページ目

よいビジネス(2) 新潟のベンチャーの地産地消

先のチャレンジ・コミュニティ・プロジェクトで2009年審査員金賞・会場共感賞を受賞したのが、新潟県の健幸食品の「地産地消事業立ち上げプロジェクト」である。

発端は、新潟市で「総合フードサービス」という、小中学校の給食サービスをしている会社の社長さんが、 子供たちの野菜の食べ残しが年々増えていることから、「残食の原因は子供たちが本当においしい野菜の味をしらないからではないか」と考え、「子どもたちに新鮮で美味しい野菜を食べさせたい」と思うようになったことである。

そこで、この社長さんは給食会社とは別に、「健幸食品」という地産地消の流通専門の子会社(要するに八百屋さん)を起こし、チャレコミで募集した長期インターンの大学生と、実質2人で創業する。

地域農家への営業などは大学生がおもに担当したが、当初は農家の古い商慣習の壁などで、相手にもされなかった。

しかし、量販店で規格外にされ廃棄対象になった野菜も積極的に引き受けたりすることで、徐々に理解を得、調達網を作る。

学校の先生には、地元の農家が精魂こめて作ったとれたて野菜で作られていることを子供たちに説明し、食べ残さないよう教育することをお願いした。

すると子供たちの野菜の食べ残しも減っていった。

次に農家を、子どもたちが給食を食べる現場に連れて行く。

実は農家自身も量販店との商談では、まずは価格、次にこの範囲のサイズのものをいくつ、というピッキングに終始し、品質などは二の次になっているため、仕事のやりがいを忘れていたのだが、自分の作った野菜を子どもたちがおいしそうに食べている姿を見ると、良心が目覚めるのである。

当初はしぶしぶ卸していた農家が、「この子たちの給食の人参はおれにまかせろ。」と責任をもって作ることを約束するまでになる。


地方の決して大きくない企業の社長さんと大学生の2人でもこんなにすごいソーシャル・イノベーションが起こせるのかと感動し思わず涙が出たものである。


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