W杯開催地で「サッカーファン入店おことわり!」 | てるさんのしあわせイノベーション

W杯開催地で「サッカーファン入店おことわり!」

ぼくはサッカーについては大きな国際大会ぐらいは見るというレベルなのですが、熱心なサポーターには申し訳ないぐらいの恵まれた経験をさせていただきました。

日本がW杯初出場したフランス大会の1998年にぼくはちょうどパリに駐在しており、仕事仲間で熱狂的なサポーターから、ぼくの分もチケットをお用意するからリヨンのジャマイカ戦をアテンドしてくれと頼まれました。

日本初出場でサポーターが盛り上がった反面、FIFAチケット問題で予定通り手配できない事態が起こりました。それでチケットがなくてもとりあえず渡仏してスタジアム前のダフ屋でウン十万円(ウン万フラン)出してチケットを買っている姿がヨーロッパでも報道され話題になりました。

(その報道を見て、ヨーロッパ中のスリが日本人を狙ってパリに集結してきたんですけどね)

そんな状況でしたので、離れた仲間と再会するだけでもうれしいのに、貴重な観戦機会を体験できるのですから、もちろん喜んで同行しました。

残念ながらこのフランス大会は日本チームは全敗で、お金も休暇も苦労してとりわざわざフランスまで来たのに、と多くのサポーターがおかんむりでしたが、ぼくは初めてのスタジアムの雰囲気にまず感動!アムロの"CAN YOU CELEBRATE ?"をBGMに一糸乱れぬぴったり合った準備体操をしている姿に感動!W杯日本史上初得点となった中山のゴンゴールを見れて感動!さらにその後、大どんでん返しでフランスが優勝し国をあげての狂乱も体験できて感動!でした。


コーズマーケターてるさんの公私合一日記


でも、W杯が終わるとサッカーのことはほとんど興味がなくなりました。

住んでいたアパートが当時強かったパリサンジェルマンチームのスタジアムに近く声援が風に乗って聞こえるほどだったりで、熱狂的なサポーターになってもおかしくない環境にいたのに、時々テレビで見るぐらいで、観戦し終わると何もなかったかのように普通人に戻ってしまうのでした。


そんな人もいるのです。

サポーターの人、ごめんなさい。勝利の祝賀ムードに水を差すつもりはさらさらございません。


ビジネスの独自化の話しをしたいだけなので、どうか最後までおつきあいください。

フランスW杯の時、パリのほとんどのカフェはそれまでなかったテレビを置き、

「店内でW杯上映中!」

とサポーターを呼び込みました。

最初はこの機会にお客さんにより多く入ってもらおうというポジティブなお店が始めたと思うんですが、後のほうになると「うちもやらなきゃお客さんが来なくなる」という脅迫観念でみんな追随したと思うんです。

しかし、そこであえて

「サッカーファンの入店おことわり!」

と真逆のことをやったカフェがありました。

結果はどうなったと思います?

テレビを置いてサポーターを呼び込んだカフェでは、お客さんがビール一杯とかでゲームセットまで夢中になってしまうために、単価も回転率も落ち、大半のお店がかえって売上が落ちてしまいました。しかも観光客が多いし、騒いでうるさいために、馴染みのお客さんが敬遠して来なくなってしまいました。

一方、「サッカーファン入店おことわり!」のカフェでは、サッカーに興味のないマダムや、静かにくつろぎたい人が安心してこられるということで、客数、単価とも大きく上がり、サッカーに興味がないファンがその後ひいきにしてくれるようになったそうです。

わあっーと盛り上がってみんな付和雷同している時 にあえて真逆のことをやれば、もの言わず冷めている人から支持される、そんな独自化もあるんですね。


これ、けっこう勇気いりますけどね。