よいビジネス(10)すごいお弁当屋さん「玉子屋」 | てるさんのしあわせイノベーション

よいビジネス(10)すごいお弁当屋さん「玉子屋」

1日3千食の注文があれば大手と言われているお弁当業界。
東京と一部神奈川のエリアで、1食430円のオフィス弁当1種類で、1日7万食以上の注文を受けている優良企業があります。

「玉子屋」というお弁当製造デリバリー会社です。

去年『カンブリア宮殿』でも紹介されましたのでご存知の人も多いと思いますが、おさらいと思っておつきあいいただけたらうれしいです。

玉子屋の菅原社長は元暴走族やチーマーなど「やんちゃ」だった若者を積極的に採用しています。
これまで、バイクやけんかやナンパ以外に興味がなく、まじめに勉強したことも、働いたこともない彼らが、「玉子屋」に入って貴重な戦力に生まれ変わっていってます。

そこには会社と社員の「関係性」のデザインがあります。

菅原社長は営業・配送部隊を21組の班組織に分け、やんちゃな若者を班長に抜擢し、班の従業員の給料待遇から営業方針に至るまで、大きな権限委譲を行ないます。
責任ある業務を任され、それらが結果につながり、お客さまからの喜びの声に変わる事で、元不良達は、仕事へのやりがいを感じ、更生していきます。
会社の業績もこの改革で、注文が1日1.5万食から7万食へと伸びたそうです。

MBA経験者や財務畑の人にここまで話すと、「アメリカ型の権限委譲の成功事例ですね」とよく言われます。
違います!

権限委譲する一方で、明治大学野球部出身で体育会系の菅原社長は、近所の居酒屋でしょっちゅう従業員と周りが客があきれるぐらいお互い大声で熱く語り合っているそうです。

会社にそまっていないピュアな若者は、お客さまから喜ばれようと、会社には耳の痛いお客さまのホンネや会社の問題点を伝えますが、会社もそれに応えていきます。
ほとんどのオフィス用弁当の会社は日々のお弁当の配送担当と営業担当は別になっていますが、「玉子屋」では毎日お客さまの声を聞いている配送者が営業もしたほうがよいと若者が改善提案し、応えたりしています。

こういうのってすごく当たり前のことなんでしょうが、なかなか配送者は顧客営業ができないと思ってしまって、できるように教育しようとか工夫しようとか考えないですよね。

「任せる」だけの権限委譲ではうまくいかないと思うんです。

「応える」関係性の仕組みもデザインしないと。。。

そして、表面的な「仕組み」の前に「想い」がなければ。。。

ソーシャル・イノベーションの仕事をしていると、事業と公益活動が別物のように捉えられがちですが、玉子屋はデリバリーお弁当の事業を通じて「若者の更生」を立派にやっておられます。

お弁当を宅配しているところは他にもあるわけですが、そういう意味で「玉子屋」は他では代替できない、社会になくてはならない存在理由をもっておられると思うんです。



参考資料:

玉子屋HP

カンブリア宮殿HP

書籍 『モチベーション企業の研究』NRI 


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