よいビジネス(7) サラダコスモ | てるさんのしあわせイノベーション

よいビジネス(7) サラダコスモ

以前、ソーシャルビジネスのフォーラムでサラダコスモの中田社長のお話しを伺った。


サラダコスモは、岐阜県中津川市でチコリやスプラウトなど室内栽培できる野菜を工場で作っている会社だ。


中田社長は2000年、緊急時の食糧確保のために南半球で収穫期が半年間異なるアルゼンチンに農作物の生産拠点をもつ当時の岐阜県知事の構想に参加し、ギアリンクスという社会的企業の代表取締役となる。ギアリンクスとは、ギ=岐阜県、ア=アルゼンチンをリンクス=連携してつなげるという意味である。


農家をアルゼンチンに移民させ、広大な土地を開墾し、苦労しながらも、農作物ができるまでになった。

しかし、岐阜県知事が交替すると行政の肝いりのプロジェクトは頓挫してしまう。ここでやめるわけにもいかず、民間事業として事業を継承し、収穫した大豆で味噌や醤油などを作り、日本に輸入し、事業を軌道に乗せるとともに、緊急時の農作物確保にも備えている。


苦労して事業を軌道に乗せたが、地元の反応は冷ややかだった。

「岐阜の農家は後継者がいなくて年寄りばかりになり、どんどん廃業している。海外でいいことをしたとつけあげるんじゃない」


こうした言葉に奮起した中田社長は、次に岐阜の農業振興に力を注ぐことを決意する。


中田社長が目をつけたのはチコリの栽培だ。チコリボートなどサラダの高級野菜だったチコリは当時ヨーロッパなどから100%輸入しており、自給率ゼロだった。

チコリの自給率が上がることで、自分たち岐阜の農家が日本の自給率アップに貢献していると自負できる。


こうしてチコリ栽培を研究し、農家を指導し、少しずつチコリの自給率が上がっていった。


さらに自社の栽培工場でチコリの栽培をしたり、関連商品の開発をした。サラダ野菜として食べられているチコリは、芋の葉っぱの部分で、芋の部分はまったく利用されていなかったのでこの部分でチコリ茶やチコリ焼酎などにしたのだ。


近隣を「ちこり村」として観光事業も手がけた。自社工場内に近隣農家の奥さんたちが地元の手作り料理を提供するバイキングレストランを運営し、ここは今、中津川でもっとも繁盛しているレストランになっているそうだ。


工場見学にも力を入れ、地域活性化を考える各地の団体の視察もひっきりなしで、中津川はチコリで活性化し、にぎわっているそうだ。


ギフトアルゼンチンとの架け橋から、地元中津川の産業振興まで、地域の一事業家が志をもって実践されているのが、とても感動的だった。


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