みなさんこんにちは、ツバキです
今日はコミフォラの挿木について
以前ベアルートの発根でも書いたじゃないかと思われそうですが、今回はちょっと特殊なやつについて
まず、基本としてはコミフォラは挿木で増やせますし、その方法はベアルートの発根と似ています
ある程度の太さ(大体直径1cmくらいは必要だと思っています)のある枝を切って、切り口をしっかり乾かして、植え込む
こんな感じです
ほとんどのコミフォラはこんな感じで挿木をします
ところが、実は挿木難易度が非常に高いコミフォラもありまして、今回はその種類にスポットを当てていきます
その種類とは、クラウセリアナ様(Commiphora kraeuseliana)です
種子が流通するようになって、実生株もちらほら見かけるようになりましたね
細かい栽培法は今回は省略します
基本は他のコミフォラと同じです
太陽によく当て、土が乾いたら水をバシャバシャあげる
ところがこのクラウセリアナの挿木は非常に難しいことで知られています
と言いますか、方法を知らなければまず間違いなく失敗します
流通が増えてきたとは言え、まだまだ貴重なクラウセリアナさんを少しでも増やしていくため、今回はその方法を書いていきます
ちなみに、方法を知っていれば挿木が成功するというわけではありません
方法を知っていることで、
ほぼ確実に失敗する→うまく発根する可能性が出てくる
くらいに思っていてください
基本的に挿木の難易度が高い種類なんです
まず、使う枝は例によってある程度の太さがあるものを使います
若枝を剪定したときに出たやつをもったいないからと使ってもまず失敗します
次に、切り口をしっかり乾燥させます
ここすごく重要です
殺菌とかよりもずっと重要です
どのくらい乾燥させるかと言うと、1〜2週間くらいでしょうか(私の場合はですが)
「完全に」乾燥させます
次に、植え込む前の準備
発根促進剤は必須です
切り口にたっぷりと塗ります
私はルートンを使いましたが、発根促進ホルモンに加え、殺菌作用もあるものがいいでしょう
無くても成功するのかも知れませんが、ただでさえ低い成功率を少しでもあげるために使いましょう
用土は排水性を第一に考えます
私は基本用土に日向土をたっぷり混ぜ込んだものを使いました
さて、植え込みなんですが、とある理由から私はちょっと特殊な方法を使います
私が勉強に使った本の著者の方は用土に植え込んだあと、水やりの方法を工夫されていました
まずはその方の方法について
用土に植え込んで、水やりはたっぷりしますが、用土の半分だけに水をかけて、残りの半分は乾燥させたままにします
理由は、クラウセリアナが非常に腐りやすいからです
切り口を完全に乾燥させていても、薬剤を塗っていてもです
具体的には濡れた状態が1日以上続くと高確率で腐り始めます
私は初めてこの方法を知ったとき、難易度が高すぎる・・・と思いました
用土が1日で完全に乾くようにする
しかも確実に
私には無理だと思いました
ですので、腐らないように「用土が1日で完全に乾燥する」と言うことに着目してこんな方法を考えました
以下ツバキオリジナルのクラウセリアナの挿木方法です
用土を薄く引きます(2〜3cmくらい)
100均で買ったレンジで温野菜が作れる容器を私は使いました
用土にクラウセリアナの枝の切り口を置きます
ほんの気持ち程度に土を切り口付近に盛ります
そのまま枝が倒れないように立てかけるなどします(紐などで固定しても)
水は霧吹きなどで1日で用土が乾くように環境と相談しながらあげます
以上
冗談ではないですよ?
土にただ置くだけ
しかし、枝の切り口付近の土の様子を見つつ、しかも1日で完全に乾燥する方法であると思っています
腐らせないことを第一に考えた末にたどり着いた結論です
なるべく細いポットを使うだとか、用土を日向石100%にするだとかも考えてみましたが、鉢に植え込むとどうしても「蒸れる」時間ができてしまいます
この「蒸れ」を排除するには、鉢の横にも穴をたくさん開ける?
それならペットボトルを使えば?
でもそれで確実に1日で乾燥するのか?
そもそも腐り始めたらすぐに気づけないと手遅れになる?
でも毎日掘り返すのは絶対に良くないし・・・
などなどの思考の結果です
もちろんこの方法が絶対に良いとは私も思っていません
なぜなら用土の乾燥を取った代わりに温度を捨てていますから
通気性を100%にしたので、保湿性だけでなく保温性まで0%にしています
自分でもかなり極端なことをしていると思っています
ですので、この方法はなるべく気温の高いときに、できれば夏に行う方がいいでしょう
ぐちゃぐちゃと書いてきましたが、言いたいことは
クラウセリアナの挿木は難易度が高い
なぜなら1日以上濡れているとすぐ腐るから
と言うことです
この2点を忘れずにみなさんもどんどんクラウセリアナの挿木をしていきましょう