皆様、いつもありがとうございます。
ブログを書き始めて、伝えることのむずかしさを毎回、感じております。
とくに、活字だけで伝えるというのは、本当に難しい。
自分ではそのつもりがなくても、読み手からすると
まったく異なる意味や、違うニュアンスを含んでいるように思えてしまう。
なんとか、自分の思いや考えをできるだけ正確に伝える方法はないものか。
そう思って手にとったのが、上記タイトルの1冊。
副題に「論理と作法」とあります。
古郡延治氏という理系の大学教授が書かれています。
会って話す、
電話で話す、
手紙で伝える、
印刷物で表現する
ブログやツィッターなどネットの手段をつかって表現する
これらの違いや特徴をはじめ、
なぜ、その手段が
ある場ではふさわしく、また別のシチュエーションだとふさわしくないか、
が書かれています。
少し前に、「最近の若い人は、会社を休むのにメールで連絡する」という
記事を読みました。まさにこういった疑問にこの本が答えてくれます。
また、
実際に会ってみると、大人しそうなのに、
ネットやブログでは、よくトラブルを起こす、事情を考えずに一方的に怒る。
それはなぜなのか。
これについては、「自分のなかに入ってくる社会的な刺激が少なくなると
自分を抑制するこころが弱まる」としています。
会って話すときは、身なりに気を付けて出かけ、話すときも相手の顔色を見ますが、
メールやネットだと服装や立ち振る舞いに気を付ける必要はない。
電話では、直接話すので、その場で訂正できるが、
相手がその場にいないネットやメールは、
行き違いが起きやすく、そのときの擦れ違いの感情が増幅されやすい。
このような他者への配慮がきかない、
抑制が働かない環境からの一方的なコミュニケーションにより
必要以上に自分を主張、開示してしまったりする。
ブログを書くときは、事前に誰かが、チェックしてくれるわけではないですしね。
気を付けよう。。
意思疎通が下手な人(コミュニケーション不全)が増えたというのは、
こういうネットを使う時間が増えたことに由来する、とも筆者は言っています。
確かに、会えば、すぐに解決する問題が
ネットを通すことでこじれてしまうのはありそうな感じです。
ただ、個人的に思うのは、
ネットを通して、新たな出会いがあるのも事実です。
一人ひとりが、このようなネットの特性を理解して使えば、
できるだけコミュニケーション不全は極力減らせるのではないか、と
思った1冊でした。