ちょっと今日はマジメです。本の紹介です。
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副題に「阪神・淡路大震災から東北へ」とあります。今日の1冊。
阪神・淡路大震災で、PTSDを負った人々に心のケアを施した医師が記したもの。
阪神での経験を踏まえて、
今回の地震後、東北へ行き、被災者と向き合った経験や、
災害に伴っておきる心の変化、
心の傷を癒すにはどうしたらよいか、
など、阪神のことも踏まえて書かれたインタビュー形式の内容です。
読もうと思ったのは、自分もいろいろこだわっている部分があり、
それはPTSDとどう違うのか、を知りたかったからです。
語っているのは精神科医であり
現在、「兵庫県こころのケアセンター」副所長、診療所長の加藤寛氏。
インタビューして内容をまとめているのは、ノンフィクションライターの最相葉月氏です。
発行は、講談社現代新書。
東日本大震災が発生して、7ヶ月が経ちました。
数日前には、ある地域の避難所が閉鎖された、というニュースも耳にしました。
しかし、この本を読むと、被災者の心の傷というものは、
そんな時間の流れとは全く別で、
経験していない私たちが想像できるレベル以上のものであることを思い知らされます。
そして、同時に(かなり不謹慎な感情ですが)、
どんなに痛みで苦しくても、自分がいかに恵まれているかを実感してしまいました。
自分のこだわっていることなんて、はっきりいって、しょーもない!
という感じです。
やはり、目の前で多くの「死」を見てきたことは、
言葉にならないほどショックで、恐ろしいことなんでしょう。
PTSDという言葉は、このところよく使われていますが、
生死に直面した恐怖こそが、本当のPTSDなのだ、と痛感です。
阪神・淡路大震災で姉をなくした妹さん、息子さんをなくしたお父さんの2人が、
実名で登場し、当時のことを語っています。
お2人とも回復まで、長くご自分を責め続けていました。
何年も心に強い傷となっていて、本当にやり場のない怒りを
長くもっていらっしゃったことを改めて知り、
涙とともに、安易に「理解」という言葉を使ってはいけないものだと思いました。
同書では、PTSDの治療法として
・長時間暴露法(辛い経験をあえて話す)
・EMDR(辛いことを思い出しながら眼球を動かす、学会もできています)
というものがあげられていました。
いずれの治療法も、かなり訓練をつんだ人から受けないと
余計に悪化してしまうようです。
また、辛い経験をした人に、周囲の人がどのように振舞えばよいのか、
使ってはよくない言葉などが書かれており、これはとても役立ちました。
励まそうと思っているのに、実はよけいに傷ついている言葉になっていること、あります。
そんな言葉をかけた自分が、傷つけたことに気づかないので、よけいに関係がおかしくなってしまう。
自分が恵まれていることを痛感して、
改めて、できること(今は募金くらいですが)をしよう、と思ったのでした。