今回は、痛みとは関係ない本の紹介です。
結構、面白かったので
紹介させていただきました。
タイトルのように歴史上の人物が、どのような病気で亡くなったのかを
書いた1冊。
2004年の発行とやや古いですが、
歴史や、当時の診断法などに興味のある方におすすめです。
著者は、医師でもあり、作家でもある篠田達明氏。
直木賞候補になられたこともあります。
NHK出版発行。
たとえば、織田信長について。
織田信長の性格は短気で、激怒しやすいというのは有名ですが、
筆者は、これらに加えて食事の好みや彼を取り巻くストレスなどから、
かなりの高血圧であったと推定。
地位が上がるに従って思い上がりが強くなってきている点を
高血圧の持続による脳動脈硬化の兆候と読んでいます。
おもしろいのは、
筆者は、
信長が年代的に
そろそろ脳卒中を起こしてもおかしくなかった時期にあり、
たとえ、本能寺の変で殺されなかったとしても、そう遠くない時期に
高血圧による脳出血を発症する危険性があった、と仮説を立てている点。
このため、明智光秀は、信長の怒りを誘って脳出血によって彼を
倒す戦術を取るべきではなかったか、という結論を導いています。
また、
徳川の三代将軍、家光については、
30代初めに、表御殿にでてこなくなったことがあるそうです。
筆者は、これをうつ病、と診断しています。
将軍職の重圧でしょうか、ちょっと身近な印象を持ってしまいますね。
家光は数年間、この状態であったようですが、
しばらくして、回復したとのこと。
ただし、その後から頭痛が時々襲って来て
悩まされたそうです。
頭痛がひどくなって歩行障害がおき、48歳で
急に亡くなったことから、
筆者は、脳卒中の発作を起こした、と推定しています。
というように、
聖徳太子から藤原氏、後醍醐天皇、
豊臣秀吉、徳川家茂、岩倉具視、木戸孝允などなど。
古代から近代の著名人について
残っている資料を湛然に読み込んで、
病名について
見事な仮説を打ち立てて書かれています。
一方で、いろいろな病気で亡くなっているとはいえ、
病気の診断や治療がほとんど不可能であった時代、
当時の平均寿命を越えて生きた
歴史上の著名人物は、もって生まれた体力や気力などがずば抜けていたことを
思い知らされます。
そういった体力、気力などがないと
生き残っていけなかったのですねー。
もし、この著名人らが、このような病気にならずにもっと長生きをすれば、
歴史は変わり、今の私たちの生活にも影響を及ぼしていたかもしれません。
痛みの世界から
気分転換したい方におすすめの1冊です。
結構、面白かったので
紹介させていただきました。
タイトルのように歴史上の人物が、どのような病気で亡くなったのかを
書いた1冊。
2004年の発行とやや古いですが、
歴史や、当時の診断法などに興味のある方におすすめです。
著者は、医師でもあり、作家でもある篠田達明氏。
直木賞候補になられたこともあります。
NHK出版発行。
たとえば、織田信長について。
織田信長の性格は短気で、激怒しやすいというのは有名ですが、
筆者は、これらに加えて食事の好みや彼を取り巻くストレスなどから、
かなりの高血圧であったと推定。
地位が上がるに従って思い上がりが強くなってきている点を
高血圧の持続による脳動脈硬化の兆候と読んでいます。
おもしろいのは、
筆者は、
信長が年代的に
そろそろ脳卒中を起こしてもおかしくなかった時期にあり、
たとえ、本能寺の変で殺されなかったとしても、そう遠くない時期に
高血圧による脳出血を発症する危険性があった、と仮説を立てている点。
このため、明智光秀は、信長の怒りを誘って脳出血によって彼を
倒す戦術を取るべきではなかったか、という結論を導いています。
また、
徳川の三代将軍、家光については、
30代初めに、表御殿にでてこなくなったことがあるそうです。
筆者は、これをうつ病、と診断しています。
将軍職の重圧でしょうか、ちょっと身近な印象を持ってしまいますね。
家光は数年間、この状態であったようですが、
しばらくして、回復したとのこと。
ただし、その後から頭痛が時々襲って来て
悩まされたそうです。
頭痛がひどくなって歩行障害がおき、48歳で
急に亡くなったことから、
筆者は、脳卒中の発作を起こした、と推定しています。
というように、
聖徳太子から藤原氏、後醍醐天皇、
豊臣秀吉、徳川家茂、岩倉具視、木戸孝允などなど。
古代から近代の著名人について
残っている資料を湛然に読み込んで、
病名について
見事な仮説を打ち立てて書かれています。
一方で、いろいろな病気で亡くなっているとはいえ、
病気の診断や治療がほとんど不可能であった時代、
当時の平均寿命を越えて生きた
歴史上の著名人物は、もって生まれた体力や気力などがずば抜けていたことを
思い知らされます。
そういった体力、気力などがないと
生き残っていけなかったのですねー。
もし、この著名人らが、このような病気にならずにもっと長生きをすれば、
歴史は変わり、今の私たちの生活にも影響を及ぼしていたかもしれません。
痛みの世界から
気分転換したい方におすすめの1冊です。