私、かなり「困ってるひと」です。


が、上記タイトルは、

私以上に何倍も何十倍も困ってる、

東京都の膠原病系特定疾患をもつ

女子大学院生による「闘病記」です(ただし、本人は闘病記とは言ってない)。

大野更紗著、ポプラ社。


闘病記ジャンルとしてはまれなベストセラー作品。

すでに、今年6月の発売から8万部を突破したそうです。


ネットでどうやら全文が読めるらしいのですが、

迷った挙句、彼女の闘病生活に寄付するつもりで、新刊を購入しました。


こういうと、不適切かもしれないのですが、

まさに次のように売れるポイントを押さえてる本です。


・若いインテリ女子大学院生が書いた本であること

・漫画チックな装丁とイラストが闘病記のイメージを抱かせない

・壮絶な体験なのに内容が重くなく、ボケとツッコミ満載で涙と笑いがいっぱい


このヘンで、分析は置いておいて。


新聞でこの内容を紹介した記事を読んだとき、

最初の症状が私とそっくりなので、興味をもちました。


しかし、彼女の検査量はものすごい。


私も、このくらい検査をすれば何か病名が

はっきりするかな。

実際、ちゃんと検査をすれば、彼女のような病名がつくはずなのに、

私みたいに病名がはっきりしないひと、あるいは、違った病名のまま

納得しているひともいるような気がします。


彼女が1年の病院放浪生活の後、

9ヶ月入院して検査しまくりでついた病名は

「皮膚筋炎」(東京都特定疾患)と、「筋膜脂肪織炎症候群」。


後者のほうは、どんな病気なのか調べたけれど、詳細な解説にはたどりつきませんでした・・・。


初期症状は似ているけれど、その後の症状の出方が私とは比べ物にならないくらい

すざましいです。よく耐えました。いや、今も耐えてます。

若いのに、本当にすごい精神力です。いや、きっと想像以上につらいはず。


この病名にどうしてたどり着いたのか知りたかったのですが、

莫大な検査の量と種類は示されていても、

診断名の基準がなんなのかは書かれてなくて、残念!


彼女はたまたまネットで見つけた病院が

入院を引き受けてくれて、医療難民は1年で終わっています。


私に照らし合わせると

どうやって、検査をしてくれる病院を見つけるか、が大きな関門のような気がします。


この本がとてもよい点は、

身体障害者手帳の取得、医療費控除をはじめ、

障害者制度の問題点に触れていること。

そして、慢性病を抱えたものが陥りやすい心理的な問題点、

医師との関係などを

彼女の言葉で、はっきりと明示していること、です。


とくに、病院での対応や病人の気持ちについては、、

自分の心を代弁してくれているような感じを受けました。


ただ、これくらい、軽いタッチで明るく、ツッコミをいれて書かないと、

一般の人に病気難民の実態を知ってもらえないでしょうね。

ある意味、悲しいなあ。


そんな彼女なのに、今、1人暮らし。


実家が福島ということで、最近、彼女に対して原発がらみの

インタビューを新聞記事で見ました。


それでも

どうやって暮らしているだろうか。

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