前回、家を飛び出してきたことを書きました。

その後の状況は、いずれまとめて書きたいと思います。


このブログでは、できるだけ読んでいただいている方に役立つ情報を書いていきたいので

個人的なことやつらい気持ちは最低限にしたいと思います。


というわけで、今回は鍼治療について書いてみたいと思います。


私は、病気になってから、23人の鍼灸師から治療を受けました。

鍼には、本当にいろいろな治療法があります。

全く刺さない鍼から、部位によっては5センチくらいの深部の筋肉に刺すものまで。

鍼の太さも私が知ってるだけでも12種類以上あります。


ですから、鍼を怖がっている方は、刺さない鍼から試してみるのもよいのではないでしょうか。


新しい鍼灸師さんにかかるときは、5回くらいはかからないと

お互いの状況をすり合わせられません。それは、どのくらいの太さの鍼がよいか、

何分鍼を刺したまま置いておくのがベストなのか、

あるいは鍼を刺したあとに動かすのがよいのか、

それによって、痛みが減る状況が変わってくるからです。

また、その日の状態によってもこれらの対応は異なってきます。

さらに、同じようにやっているように見えても

ミリ(ミクロ?)単位で刺す深さが違うためか、刺す角度が違うためか、

鍼灸師さんによって、効果は異なります。


私にもお気に入りの鍼灸師さんが何人かいました。

しかし、家庭の事情で

引越しを繰り返しているため、長く続けることができませんでした。


鍼灸師さんとの関係で問題になるのが、

私のように、病気が長くなると、今日の痛みの状態であれば、

どこにどのように刺せば痛みが取れる、ということがわかるようになってくることです。


しかし、鍼灸師さんは、自分の腕、やり方に自信があるので

こちらのいうことを聞いてくれる人は少なかったです。

効果がない方には、あまり長く来てもらいたくないのでしょうか。

私としては、「ここにこれだけの深さで刺してくれるだけで痛みが減るのに!」という思いがあります。


一般化は決してできませんが、自分の経験からは男性に多かったです。


23人かかった鍼灸師さんのうち、女性は6人で、残りは男性です。

男性では、残念ながら1人しか「ずっとこの人にかかりたい」という

方がいませんでした。


男性の場合、先ほど述べたように

治療が合わない場合もあり、加えてやり方を押し付ける場合もあり、

また、セクハラもありました。

このため、刺している間にも、体が無意識のうちに硬直し、

腕をつかまれて「どうしてこんなに力が入っているの」と

言われたこともあります。



もちろん、たまたま私の「男性運」が悪かっただけ(笑)の可能性もあります。


しかし、6人の女性鍼灸師のうち、5人の女性は

いずれも私の心をよく読みとり、痛みを取り除くだけではなく、

優しい言葉で心をほぐしてくれました。私がいうように刺してくれたこともできました。

治療が合ったたった一人の男性鍼灸師も、そのような対応をしてくれました。


鍼灸には、いろいろな理論がありますが

実はなぜ痛みが取れるのかはっきりしていません。


そのような状態で、自分の理論を押し付けて「治せる」と自信たっぷりな方は

私には合わないようです。


治療が合わなければ、

なぜか「脳の出血はないか?」などと、意味が通じない質問をされることもありました。


私は、患者の心に寄り添って痛みを分かち合ってくれる、そのような方がよいようです。

鍼治療は、技術だけではない気がします。その人と同じ空間にいて、

キモチがラクになるか、は大きな気がします。


鍼治療で一度いやな思いをされた方でも、きっと合う方は見つかると

思います。それで確実に「治る」とは思いませんが、一瞬でも痛みが取れれば

それはとても素敵なことです。


次回は、もう少し私に合う治療内容などについて書きたいと思います。