香害について発信しようとこのブログをはじめましたが、なかなか書けませんでした。というのも、症例の詳細をSNSで発信しても、「デタラメ言うな!」とおしかりを受けまして。それならば、それなりの学会誌でアクセプトされた後に発信した方がよいだろうと考えたからでした。

 

ところが、それなりの学会に投稿しても「そんな話聞いたことがない」「非科学的」と言われ…やっと理解ある学会で掲載が許可されました。以下、内容をご紹介いたします。

 

 

緒言

 

近年、におい産業が脚光を浴び、高残香性柔軟剤や香料入り消臭除菌スプレー、香料付きの化粧品や日用品などが急速に普及しつつある。しかし、香りの感じ方には個人差が大きく、万人にとって心地よい香りというものはない。一方、これらは人工的に作出された香料であり、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds, VOC)であるため空気を汚染し、自然界で分解されにくく1)、シックハウス症候群と同様に健康被害をもたらす2.3。これらの香料による健康被害は『香害』と呼ばれ、近年医学領域でも注目されている(日本消費者連盟公式ホームページ2020年1月号「全国に広がる 香害なくす運動」より引用)3

 

これらの商品には、香りが『強く長く』持続するように、マイクロカプセルをはじめ様々な化学物質が添加されている。具体的には、ギ酸、塩化水素、第4級アンモニウム塩、着色料、ポリアクリルアミド、イソシアネートなどである。これらの化学物質は、個々に毒性があり健康被害が報告されているが4-6、それらの混合物である高残香性柔軟剤あるいは香料入り消臭除菌スプレーの中毒・健康被害の報告は、人及び動物実験の報告がわずかにあるのみであり7,8、獣医臨床現場からの報告は、筆者の調べた限りない。犬猫の体調不良の根本原因が、香害であるにもかかわらず、獣医師側の認知度が低いために十分な診断がされずに、対症療法のみされている可能性も否定できない。

 

今回、我々は香料に起因する健康被害を強く疑う症例に遭遇したので報告する。このように実際の商品による臨床例の報告は、本邦では初めてのものである。

 

 

 

症例

 

症例の概要を表1に示した。症例1~6は、猫の高残香性柔軟剤及び香料に起因することが疑われる香害であった。症例及び2は、元気消失、食欲低下のため来院した。来院時、眼や鼻の炎症や流涎、意識の混迷が認められた。症例1及び2の血液検査を表2に示した。血液検査では、肝酵素値(ALT, AST)及びBUN, Cre値の上昇が見られた。X線検査・腹部エコー検査では、異常所見は認められなかった。以上の所見より何らかの中毒が疑われたため、より詳細な問診を行った結果、最近、洗濯時に高残香性柔軟剤を使い始めたとの情報を得た。症例1については来院1~2日前より、症例2については4日前より、高残香性柔軟剤の使用を開始したとのことであった。症例1及び2の飼い主の衣類からは強い香料臭が発せられており、検査所見とこれらの情報とにより、高残香性柔軟剤による中毒を疑い、原因除去(高残香性柔軟剤の使用禁止)と解毒を促すための輸液及びプレドニゾロン投与の対症療法を実施した。症例1及び2は一般状態及び血液検査所見が正常範囲に回復するのに、それぞれ6及び8日を要した。

 


 

症例3は、結膜の炎症、流涙、鼻汁及び元気消失の主訴で来院した。問診で、人から譲り受けたリサイクルの衣類が、高残香性柔軟剤を使用した洗濯物であり、これらの入った箱を開けた直後から症状が見られたとの情報を得た。高残香性柔軟剤の香害を疑い、飼い主にはそれらの衣類をセスキ炭酸ソーダで数回洗浄しなおすことを指示した。症例3は軽症であったため、内科治療は実施しなかったが、3日後には症状は消失した。

 

症例4~6は保護された子猫で、元気消失と食欲低下が認められ、成長期であるにもかかわらずここ1カ月で体重が減少したとの主訴で来院した。問診の結果、香料付きペットシーツを使用しているとの情報を得た。ペットシーツの香害を疑い、香りのないペットシーツに交換したところ、症状は翌日より消失し、体重も増加に転じた。

 

症例7は、犬で眼脂、流涙が点眼薬によって改善しないとの主訴であった。問診により、発作性の呼吸困難及び発咳もあるとのことだった。他院にて、てんかんの診断を受けていた。飼い主の衣類からは強い香料臭が発せられており、このことについて問診した結果、約5年前より高残香性柔軟剤及び香料入り消臭除菌スプレーを使用開始したとのことであった。高残香性柔軟剤及び消臭除菌スプレーによる香害の可能性があると判断し、飼い主にそれらの使用中止を指示した。薬物治療は、他院から処方された人工涙液の点眼薬のみで経過を観察した結果、症状は漸次改善し、約1年後には完全消失した。本症例は、飼い主自身も化学物質過敏症を発症し、家庭内の洗剤を石鹸に替えて以来、飼い主の症状も落ち着いている。

 

表3に、今回みられた症状及びその割合を示した。7例中6例(85.7%)で元気消失と食欲低下あるいは廃絶が認められた。意識混迷、虚脱状態、斜頸などの神経症状が2例(28.6%)にみられ、眼や鼻の炎症も2例(28.6%)に認められた。呼吸促迫、発作性の発咳、流涎は各1例(14.3%)に認められた。

 

 

 

考察

 

症例1~6は、高残香性柔軟剤や香料付きペットシーツの使用を中止した後は症状が再発していない事から、高残香性柔軟剤及び香料による急性中毒及び健康被害が最も疑われる。症例7は、高残香性柔軟剤に加えて香料入り消臭抗菌スプレーによる、慢性的な健康被害であると考えられる。

 

血液検査を実施した症例1及び2では、肝酵素とBUN、Cre数値の上昇が認められた。柔軟剤に含まれる化学物質の中には、肝毒性と腎毒性を有するものもある9,10。そのため、それらの化学物質に起因したものと推測した。また、症例2においては、来院時に意識混迷状態であったことから、中毒によるショック状態に陥っていた可能性がある。人の中毒は、一般的には経口摂取であるが、吸入または体表面の曝露によっても生じることがある11。動物の場合、被毛に付着した薬物を舐めることで摂取量が増加する12。特に猫は犬と比較してグルーミングの習性が強いため、吸入による接取に加えて経口からの摂取量も大きいと考えられる。一方、猫は肝臓で行われる薬物代謝に関するグルクロン酸抱合能が犬やラットと比較して極めて低い13,14。そのため、猫は化学物質に対して高感受性動物である。今回においても、7症例中6例が猫であったことから、猫はこれらの化学物質に対して健康被害を発現しやすいと考えられる。特に子猫については、これらの物質に対して成猫以上に感受性が高いと考えられた。

 

表3に症状の一覧を示したが、症状としては、元気消失と食欲低下あるいは廃絶がほとんどの症例で認められた。これは一般的なものであり、これらの症状から香料に起因する健康被害を疑うことは困難である。香料に起因する健康被害を診断するには、一般状態、血液検査及びX線検査・腹部エコー検査に加え、十分な問診が極めて重要であると考えられる。特に、飼い主の衣類から臭う高残香性柔軟剤は、重要な手がかりであると考える。ただし、診察する獣医師本人が高残香性柔軟剤など強い香料の製品を使っている場合、臭覚の順応・慣化により15これらの手掛かりを得ることが困難となる可能性がある。

 

症例7に関しては、原因除去以外に積極的な治療は施さなかった。その結果、完全に症状が回復するまでには約1年を要した。高残香性柔軟剤の臭いは、使用を中止しても数ヵ月~年単位で衣類に付着して臭いが持続する。また、洗濯槽にもマイクロカプセルが層になって付着し、除去は困難を極める。より早期に回復させるためには、より積極的な内科治療に加え、飼育環境中の柔軟剤が消失するまでの期間、動物を別の環境下で飼育するなどの工夫が必要かもしれない。

 

中毒の治療原則は、まず原因除去のための避難と除染である11。加えて支持療法(体温、呼吸、痙攣、循環管理)を行うとされている。今回もこれに従い、症例1及び2については解毒と排泄の促進を行なった。吸入された毒物の場合、気道や肺組織の損傷、ひいては急性呼吸促迫症候群にも配慮し16、アミノフィリン、プレドニゾロンの投与を行った。

 

高残香性柔軟剤あるいは香料入り消臭除菌スプレーには、さまざまな化学物質が混合されている。それらの個々の毒性については報告されているが、混合物としての中毒・健康被害の報告は、世界的にみてもわずかである。Andersonら7)は高残香性柔軟剤をマウスに吸入させて呼吸器に対する毒性を報告している。東京都健康安全研究センターでは、市販されている消臭除菌スプレー原液を使った実験で、マウス新生子の死亡率上昇や各臓器への影響を確認している(東京都健康安全研究センター研究年報,61,363-370(2010))。

 

高残香性柔軟剤の成分の詳細は、企業秘密の部分もあり、したがって毒性は不明である(市民団体からの要請を受けて、一部のメーカーでは2020年3月にこれらの全成分の開示をしている)。しかし、香料はVOCのひとつである。VOCはシックハウス症候群の原因とされており、ホルムアルヒドやトルエンなど13物質は日本では建材への使用は規制対象となっている。香料を含む柔軟剤及び消臭除菌スプレーへの使用は、規制の対象外である(厚生労働省 生活環境におけるシックハウス対策のページより引用)。

 

香川らは、市販されている室内空間や衣類の芳香・脱臭剤などから高濃度のVOCが揮発していることを明らかにしている(厚生労働科研究成果データベース(2016)より引用)。

 

香料の急性曝露による人の症状としては、喘息17、皮膚炎などのアレルギー18,19が代表的である。高濃度ではない香水による人の死亡事故も報告されている20。慢性曝露による毒性としては、香料の一部は発癌性が明らかに認められており21、肝臓や腎臓の炎症を引き起こしたり9、内分泌攪乱作用を有していたりする22。また、自然界で分解されにくく、体内及び環境中に蓄積する1,23。香料は生物濃縮により、人の母乳からも検出されている24。  

                                            

さらに近年、香料が強く長時間香るのは、香料をマイクロカプセルの中に封じ込める『マイクロカプセル化』が開発されたためである(米国のBlue California社2007年のプレスリリースより引用)。マイクロカプセルとは直径1nmから1μmの微小なカプセルで、このカプセルの素材の組み合わせにより多様な機能を持たせることが出来る(富士フイルム公式ホームページより引用)。柔軟剤に使用されているものは、擦るなどの物理的な刺激によって徐々にカプセルが壊れて中身の香料を放出する機能が付加されている。

 

このマイクロカプセルの原料は、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂などである。このカプセルが破裂する度に、中身の香料と共にこれらの有機化合物成分が環境中に飛散する。そして、ポリウレタンは壊れるときにイソシアネートを発生する。メラニン、ホルムアルデヒドなどはその毒性に関しては広く認知されているが、この中で特に猛毒なのがイソシアネートである4)

 

イソシアネートの毒性はホルムアヒドよりもはるかに高く、アレルギー性喘息や中枢神経系、心臓血管系障害を起こす。慢性曝露では肺線維症・間質性肺炎に至り、発癌性も高い4

さらに、マイクロカプセルは、弾けて中の香料が出た後の残滓はPM2.5よりも小さく、このような微細粒子は免疫反応を増強するアジュバントとして働くと考えられており25)、アレルギー性疾患の発症及び増悪に関与しているとされている。

 

また、高残香性柔軟剤、香料入り消臭除菌スプレーには、除菌成分として陽イオン界面活性である第四級アンモニウム塩が使用されている。第四級アンモニウム塩は、細菌の表面と速やかに結合して殺菌するが、動物の細胞にも傷害を与える。米国で行われた実験では、第四級アンモニウム消臭剤の曝露はマウスの受精能力を低下させ、マウス・ラットの神経管欠損を惹起すると報告されている26,27。その他、消臭抗菌スプレーには両性界面活性剤、エタノール、香料、消臭のためのマイクロカプセルなどが混入されている。

 

近年の清潔志向により、高残香性柔軟剤、香料入り消臭除菌スプレーなどを家庭で使用する頻度が格段に増加している。これらは次亜塩素酸ナトリウム、香料、第四級アンモニウム、イソシアネートなど毒性の高いものを含有しており、密閉された室内で頻繁に使用することにより空気中に高濃度浮遊することとなる。より感受性の高い子供や小動物に症状が発現するリスクが高くなる。

 

これらの各化学物質の空気中濃度は極めて低いので安全と考える獣医師もいるかもしれない。しかし、マイクロカプセルは衣類のみならずさまざまなものに強固に付着する。衣類の場合は2~3年経っても臭いが残っている。従って、低濃度で長期間にわたり曝露される危険性がある。

 

 

結論

 

動物は、体調不調の原因が高残香性柔軟剤や消臭・抗菌スプレーによるものであっても、身の回りから自身で排除できない。これまで述べてきた症例の確定診断は非常に困難であるが、一般状態、血液検査及びX線検査に加えて詳しい問診が重要であると考える。

 

動物臨床に臨む獣医師は、これらの香害物質の存在にも気を配り、診察に臨む必要がある。

 

 

文献

 

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