【小説】 残酷な秘密基地
※ 本日の記事は、暴力的・グロテスクな表現が含まれている小説です。
18歳未満の方、そういう表現が苦手な方は、読まないでください。
子供は悪魔だ。
昔から、そう思っている。
自分もそうだったからよく分かるけれど、
善悪の判断がつかず、
知恵が回る子供ほど、恐ろしい生き物はない。
“ヒト”の形をしているから、なおさらに。
彼ら、彼女らの世界はとても狭くて、
それでいて、『絶対的』な何かがあって、
いつ、
どこで、
何が、
彼らを支配するか分からない。
ルールを教えて、
“なるべく”皆で仲良く生きていけるように、
導いていくのが大人の仕事だけれど、
友達の犬が、“天使のような”子供達に、殺された。
友達が、
大事に、
大事に、
家族のように、
何年も、
ずっと可愛がっていた犬だった。
いなくなってから、
ずっと探していた。
新聞や雑誌にも載せて、
ビラを配って、
電柱に写真を貼って、ずっと探していた。
犬は、
小学生の『秘密基地』で発見された。
あんなに懐いていた友達を見ても怯えて、
人間を怖がるようになっていて、
なだめながら家に連れて帰ると、
ずっと吐き続けた。
嘔吐物の中には、土と草と石。
すぐに動物病院に連れて行って、緊急手術。
喉もとから股間まで、
長い長い穴を開いて、
腹の中にたくさんつまった、
土や草や石を取り出した。
どれだけ、食事をもらえなかったのか。
それとも、無理やり口の中に入れられたのか。
麻酔が切れて、
鳴いて、
鳴いて、
鳴いて、
鳴いて、
苦しそうな声で、鳴き続けて、
涙を、
涙をぼろぼろとずっと流し続けて、
友達の犬は死んだ。
痛みに涙を流して、
鳴き続けて、
怯え続けて、
それでも頑張って生きて、
友達に看取られて死んだ、飼い主孝行の犬は、
『器物損壊』
で壊された。
「ぼくたちこどもだからわからない」
「わたしたちわるいことしてない」
あやまらなくていい。
善悪の判断なんてつかなくていいんだ。
善意だろうが、
悪意だろうが、どうでもいいんだ。
僕たちの悲しみは、知らなくていい。
ただ、 “同じコトが返ってくる” ことだけ知ればいい。
君たちが、“ヒト”の形をしていなければ、
君たちの大好きな 『秘密基地』 に連れて行って、
鎖で “つないであげて”、
泥団子を “食べさせてあげて”、
石を腹に “つめてあげた”のに。
もしかしたら壊れるかもしれないけれど、
ヒトの形をしていない『器物』なら、痛みも感じないだろう?
何十針も腹を縫われて、
麻酔が切れて、
鳴いて、
鳴いて、
鳴いて、
鳴いて、
苦しそうな声で、鳴き続けて、
涙を、
涙をぼろぼろとずっと流し続けて、
壊れて、二度と動かなくなればいい。
※この小説はフィクションです。