先日病院帰りに電車に乗っていたら、ベビーカーに赤ちゃんを乗せた若いお母さんが乗ってきました。
生まれたばかりの、新しいイノチ。
今まで命って、ニンゲン、とか、猫、とか、〇〇さん、とか、その生物の個体単位でしか考えたことがなかった。
ざっくりと、
病気になった
膝が痛い
具合が悪い
でもこれって全部、細胞が上手く働いていないことの結果なんですよね。
シワや、白髪や、肌のたるみ
そんなもの含め、細胞が若い頃とは同じような形で増殖できなくなっている。
私の細胞も老化が始まり、5年から10年くらい前に、それまで普通にできていたDNAのコピーが、できないものが現れた。
自分自身のコピーを作るのに、コピーミスを始めてしまった、古い細胞。
そして、本来ならコピーミスがあれば自爆装置が働いて死滅する筈なのに、その装置が壊れてしまった、死なない細胞。
それが、がん。
この悪いヤツらは、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)やらT細胞やらの免疫細胞をすり抜け、逃げまくって、知らない間に塊になってしまった。
(大学の時、文系のくせに担当教員の格好良さに惹かれて履修してしまった微生物学で習った、うろ覚えの知識がこんなところで役に立つとは)
そんな、コピーミスが始まった古いイノチと、今目の前にいる新しいイノチ。
この新しい細胞は今、活発に働いて、まっさらでキレイなコピーを一生懸命作っている。
じきに去りゆくイノチとこれから続いていくイノチ。
なんだか、細胞レベルでイノチを考えてしまいました。