ロンドン、パリ、トーキョー、ニューヨーク、ミラノ。と、都会の代名詞のように耳にしていたので、ミラノは大都会なのかなと漠然と思っていた。
そして、ミラノといえばファッションで有名なので、すごく垢抜けた近代的でファッショナブルな街なんだろうなあとも想像していた。
実際に訪れたミラノは、そんなに近代的な都会でもなかった。
中心地には、古いトラムが走っていて、意外と庶民的な雰囲気だなあと感じた。
ミラノで私が一番感激した場所。
それは大聖堂でもガレリアというショッピングアーケイドでもなく、ミラノ中央駅!!!
まず、あんまり大きくて、ぶったまげた。そうとしか表現できない。
写真に入りきらないほどの巨大な神殿のような建物。これがミラノ中央駅。
ど迫力、、、。
天井がすっごく高い。神話に出てくる英雄みたいな像とかレリーフがそこここにある。
一体、なぜこんな巨大な建物を建てたのだろう。しかも、なんで神殿みたいなんだろう。
↑プラットホームへの入り口
なんて、ダイナミックな美しい建造物なんだろう。
私は駅が好きで、今まで訪れた中で一番素敵だと思う駅はロンドンのセント・パンクラス駅だったのだけれど、ここに更新された。
それにしても、イタリアってまるで巨人が住んでいる街みたいだ。建物の扉も何メートルもあったりするし、スケールがでっかい。
だからか、なんだか街角がドラマチックに見える。
さて、せっかくミラノに来たのだから、ドゥオモにも行ってみよう。白さが美しくてとても巨きな大聖堂。そしてそのすぐ近くには有名ブランドショップの並ぶショッピングアーケイドがあって、ここの建築もガラスの天井やドームが見事で雰囲気の良いところだ。
どちらにも、観光客が沢山いた。
↑ドゥォモ
ショッピング・アーケードのガレッリア。
それから、ミラノといえばミケランジェロ。ということで、最後の晩餐の絵もここにある。
ミケランジェロの作品を見にミラノを訪れる人も多いことだろう。
イタリアでは、ディナーが始まる前の時間はアペリティーボといって、人々はバーでつまみを食べながらカクテルを飲む。涼しげな、氷の浮かんだオレンジ色の飲み物の入ったグラスを手にしている人が多い。これはアペロールというオレンジが原料に入っているリキュールのカクテル。
あとは、カンパリベースのカクテルも人気のようだった。
アペリティーボで、オレンジ色のカクテルを私たちも飲んだ。
気温が36度もあったので、このオレンジの爽やかさとほんのりのした苦味のあるこのカクテルは
さっぱりとして美味しかった。
夜は何を食べようかなあと悩んだけれど、ホテルの近くのパスタの店に入ってみた。
こじんまりとした新しい店で、ガラス張りのキッチンが店の真ん中にあってその中で1人のシェフが料理をしている。
私は、以前ピサで食べたほうれん草とリコッタのラビオリが絶品だったのを思い出し、それと、ナスのカポナータを注文した。
↑ほうれん草とリコッタチーズのラビオリ。
ほうれん草がパスタ生地に練り込まれているのは意外だった。リコッタチーズが舌にざらりと残る感じ。もっとクリーミーな方がよかったな。
↑ナスのカポナータ。
トマトソースの塩気が濃すぎ。ナスがとても小さく切られているので、ナス好きの私にはナス感が存分に楽しめず残念。(あの食感とかソースを吸った感じとか、、、)
こんなに凝ってなくていいから、もっと安くてシンプルで美味しいイタリアンが食べたい!というのが正直な感想だった。
ミラノで興味深かったのは、地元の人らしき男性の裸足に靴率が高かったことだ。
少し丈の短めのチノに胸元を開いたポロシャツ。
くるぶしや足首の後ろの骨の部分が見えているというのは、セクシーだなあ。なるほどなあと感心した。
それと、肌と服の間を風が通るような、肌に密着しすぎない、適度に素肌を見せる少し砕けた服の着方をしている老若男女がカッコよかった。
よく日焼けをした肌に、はおるようにシャツドレスを着、軽くベルトをしてサンダルを履いた女性。
胸元を開けたシャツに白いショートパンツを履いて夏の帽子を被った年配の男性など、お洒落だった。
美味しいものを食べるとか、音楽を楽しむとか、踊るとか、そんな人生を楽しむことの一つにお洒落をするというのがあるんだなあと、そんな人々を見ながら思った。
本人が心地が良くて、見た目が魅力的なお洒落のセンスって良いなあと思う。
ところで、なぜミラノに行ったのかというと、北イタリアなので、夫の行きたかったスイスへ電車で行きやすいことと、航空券が安かったという理由だ。
でも、ミラノを拠点にしたことは大正解だった。
翌日には、地中海に面したジェノヴァにも足を伸ばすことが出来たからだ。
ということで、次はジェノヴァ旅行記へと続きます。