カミーノおまけ〜祖先とカミーノの縁〜 | ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

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2019年からのイギリス・ケンブリッジ生活を機にブログを始めました。2023年春からは、アメリカのサンディエゴに暮らしています。

カミーノ・デ・サンティアゴ。フランス人の道。その35日間の徒歩の旅を終えた私はサンティアゴで夫と息子と合流した。

 

昨年、夫の父親側の祖先はサンティアゴから40キロほど離れた村の出身だということが、調べて分かったので、この機会にその村を訪れてみようということになっていた。

 

でもその前に、サンティアゴに着いた巡礼者たちがそのあと行くという地の果て。フィニステラ岬に行ってみることにした。

サンティアゴからフィニステラまでは車で1時間半ほど。海辺に車を停めて灯台のある岬まで歩いた。

 

 

白い壁にオレンジ色の屋根の街。そして海の色が綺麗だった。

 

 

海を眺めながらの上り坂を灯台のある岬へと歩いた。

途中に教会があった。

中にはいってみると、そこにいた神父様がここのキリスト像について説明をしてくれた。このキリスト像はSantísimo Cristo de Finisterre という歴史のある有名な像なのだそう。スカートを履いているのが特徴的だ。とても素敵な教会と神父様だったのでもしまたここを訪れることがあったら、礼拝に出て、神父様の話を聞きたいと思った。

 

 

岬は風が強かったけれど、遠くまで見渡せて景色が素晴らしかった。

 

 

↓岬への往復ハイキングの後は港の近くでシーフードレストランでランチ。

 

レストランの外の席に、巡礼の旅の最初の頃に話したことのある青年が座っているのを見かけた。若い女の子と一緒だった。女の子は彼を見ていたけれど、彼はずっと海の向こうの方を見てぼんやりとしていたのが印象に残った。

 

そのあと車で、祖先の住んでいた村へと向かった。フィニステラから一度サンティアゴまで戻り、南下した。

村が近くなり、街道を走っていると、あちこちに巡礼路を示す矢印が現れ始めた。

その村は、なんとカミーノのすぐ近くだった。

カミーノのポルトガル人の道。というのが、ポルトガルからサンティアゴまで延びているのだけれど、その道上と言っていい場所だったのだ。

夫の先祖は、日々巡礼者たちが旅するのを見てきたに違いなかった。

もしかすると、その道を歩いてサンティアゴまで巡礼をした人たちもいたかもしれない。

予想もしていなかった展開に、カミーノとの不思議な縁を感じた。

 

村に車を停めて写真を撮ったりした後は、その近くの大きな街、Pontevedra に泊まることにした。

 

 

サンティアゴから少し南に下っただけなのに、そこは今まで歩いてきた北スペインのどことも違っていて南国という感じがした。木々や植物は、私たちが住んでいた南カリフォルニアのサンディエゴのものに近かった。

 

 

 

 

ポンテペドラは、美しい都会的な街で、かつ南国風のおおらかさがあった。

夫の祖先の何人かは、このポンテペドラの教会で結婚をしたことがわかっている。

ここは港町だった。この港から、この国を離れた人たちもいたかもしれない。

 

通り過ぎる人たちの中に、私の家族に似た面影を見たような気がした。