春の足音。とかいう表現があるけれど、今朝、なんか、その足音を聞いた気がした。

なんだか、くすぐったいような嬉しい気持ちがして、そんな春の兆しを探しに出かけたいなあと思った。

きっかけは、京都に住んでいる園芸に詳しい友達に、朝、前から気になっていた庭のフェンスに咲く花の名前を尋ねてみたことから始まった。

クレマチスの一種じゃないかしら。見たことのない花だけれど、日本にない花なのかな。

というので、調べてみたら、ビンゴ!

冬咲きのクレマチス。フレックルスというのだそう。

確かに、そばかす(フレックルス)のような模様。

 

調子にのって、こんな花も今咲いてるの!と写真を送った。

最近、沢山花をつけているアイリス。日本では五月に咲く花。

 

それで、もっと彼女にイギリスの花を見せたくて、写真を撮るために庭に出て、そのまま散歩に出かけた。

玄関前では、ウインタージャスミンが咲いている。

これは、私はイギリスに来てから知った花なのだけれど、日本では黄梅というんだなあ。

数日前に、とってもいい香りがしたので、さすがウインタージャスミンという名前だけあるなあと思っていたら、この花は香りがないのだそうだ。

 

それで、では、このいい香りはどこから?

と見回してみたら、ウインタージャスミンの下の植え込みに咲いている小さな白い花。これがいい香りをさせていた。

 

これも、今まで知らなかった植物。

サルココッカというのだそう。

冷たい空気と一緒に鼻腔に入ってくる清々しい芳香。冬にこんないい香りの花があるって知らなかった。

 

ダフネもいい香りの花をつけ始めた。

ダフネは日本だと沈丁花。

 

街へ出ると、セントジョンズカレッジの前に、寒桜が咲いていた。

 

スノードロップや、クロッカスの花が咲き始めるのも、もうすぐだなという感じがして

待ち遠しい。

 

帰り道。太陽が低いので、昼過ぎでも影が長い。

天気が良くて、気持ちよくて、人が周りにいなかったので、歌を歌いながら草原を横切って歩いた。

 

家に戻ると、出る時にはなぜか気が付かなかった黄色い花の蕾が駐車場に。

やっぱり、春はそこまで来ているみたいだ。

 

 

卵のそぼろのような、明るい黄色の可愛い花。

これも、見たことのない花と葉。

黄花セツブンソウというのだそうだ。こちらではウインター・アコナイトと呼ばれているらしい。

 

 

話は変わって、食べ物の話。

 

今朝は、おにぎりを作った。

炊き立てのご飯で、息子には鮭入りのでっかいおにぎりを3個。

私のは、小さいのを3個。

具は、昆布の佃煮と、鮭と梅干しの3種類。

それに、甘い卵焼き。

 

昆布の佃煮のおにぎりが食べたくて、切り昆布で先日佃煮を作ったのだ。

お米は少し硬め。少し良い海苔を使って、おにぎりは小さめでキュッとかために握ったのが好きだ。

ふんわりと柔らかいおにぎりも人が作ってくれたものだと好きだけれど、自分が作るときは

ぴっちり三角形の、かためのおにぎりになる。

 

お弁当を作った後は、昨夜の残り物のクラムチャウダーとパンで朝ごはん。

そして、食後にアツアツのミルクティー。

 

 

こういう地味な食事が落ち着く。

 

そして、晩御飯はというと、残り物の雉肉で雉肉バーガーを作った。

フォローしているブロガーの方が、野豚(ワイルドボア)のローストの残りをミキサーにかけて

メンチカツのようにして夕飯にしたというのを読んで、これだ!と思ったのだ。

冷蔵庫に何日もあった、雉のローストの残りは、硬くなって、筋っぽいし、どうしよう、、、と思っていたのだ。

夫が、カットして、キャセロールにする。と言っていたけれど、多分、それは現実にならないだろうなあとわかっていて、なんとなく、2人して、腐るまで待つか、、、という雰囲気だったここ数日。

 

雉の肉を骨や筋からナイフでこそげ落とし、さらに細かく刻んだところに卵、マヨネーズ、パン粉を投入して、肉をまとめて焼いてみた。

 

 

雉の脂身からは、とてもいい匂いがする。食欲をそそるいい香り。

これは、レフトオーバー(残り物)のアレンジとしては、とても良かったと思う。

パサつきがちな身も、滲み出る脂分でカリッと焼かれて、美味しかった。

 

フライパンに残った脂で、ローストの残りのターナップスとニンジンも炒めると、甘いキャラメルのような根菜の焼ける香りがキッチンに広がった。

 

いつもの日常だけれど、小さな、でも豊かな発見が沢山あって、面白い一日だった。