Norfolkは観光地として、意外と知られていない場所なのだけれど、とても美しいところだと思う。
ケンブリッジから北へ1時間と少しドライブすると、Norfolkの北海に面した土地にたどり着く。
そこには、マーシュランド(潮の満ち引きのある湿地帯)やのんびりとなだらかな牧草地。畑が地平線まで見渡せて、塀も、家の外壁も石造のとても古くて美しい村がいくつもある。
私は、Norfolkの中でも北側のキングスリンからクローマーまでの間の土地の雰囲気が好きで、たまにドライブに出かける。
この辺りは、ラベンダーが有名な他、クローマークラブと呼ばれる蟹がとれたり、ジャガイモなんかも美味しい豊かな土地だ。
今日は、夏の週末で混んでいるかもしれないから、海へ行く前にいくつか観光をしながら行こうと計画を立てた。
まずは、Church of St. James という古い教会の廃墟へ向かった。
廃墟はRuinと英語で言うのだけれど、太陽や雨風に長いこと晒されて残ったその姿は、波に洗われ、骨のようになった大きな貝殻に似ていると思う。
地図を頼りに行くと、途中から農道になっていたので、車を止めて1キロほど歩いた。
道には野生のカモミールなどの花が沢山咲いていて、私たち以外の人は誰もいなかった。
時々少し強い風が吹き、とても静かだった。
歩いているうちに道の先に、不思議な建物が見えてきた。
もっと近づいて見てみたいという気持ちで、早歩きになってくる。
あれだ! 一体、どれくらい古いものなのだろう?
アーチをくぐると、静かで穏やかな雰囲気があり、気持ちが良い場所だった。
廃墟の向こうに見える田園風景はまるで、中世の絵のようだった。
ここには、昔、この教会の周りに村があったらしい。
でも、村がなくなり、教会は次第に朽ち果てていったようだ。
少なくても1745年から、ここの教会は廃墟になっていたようだ。
教会ができたのは11世紀か12世紀というから、とても古いところのよう。
帰り道に、犬を連れたカップルとすれ違った。車が止まっているのも見たから、絶えず人は訪れているのだろうけれど、とても静かな場所だった。
その後には、ここから車で10分ほどのところにある、別のRuin.
Castle Rising というところへ。
そこは、1138年に建てられたと言うお城で、エドワード1世、2世の未亡人たちも住んでいた場所でもあるという。
道に迷い、全然、間違った方向に歩いてしまった。でもそのおかげで、のどかな田園風景を楽しんだ。
牧草地とその向こうに見える村と教会。
のんびりしている牧草地の羊たち。
庭の手入れが行き届いた古い建物。看板には病院と書いてあった。
散々歩いて、なんか違うと気がつき、道を戻ってたどり着いたお城は堀に囲まれた丘の上にあった。
天空の城。と言う感じだった。
堀のようになっているところ。
お城。入場料は大人£5.00
各階の床がなくなって、天井もなくなって、吹き抜け状態のお城は不思議な雰囲気。
ここが入り口。そして、階段を上がって、、、。
これぞ、Ruin.
でも、立派な暖炉の跡があったり、、、
キッチンの火を使うところや、井戸などが残っている。
昔地下室だったところには、草が生えていた。
お城から見える、村の建物がとても牧歌的でよかった。
このあと、海へ行ったのだけれど、その続きは明日へ。
なんとなく、これから廃墟巡りが趣味になりそうな予感のする土曜日の旅になった。