ハワイからフラのためのスカート。パウスカートが今日届いた。
コーラル色の大柄な花模様のスカート。
今月から友人に誘われてフラのクラスにズームで参加している。
他の参加者の、ゆらゆらと揺れるスカートと、女性の優しい腕の動きや仕草が、とっても素敵だなと思って、すぐに教えてもらったサイトでスカートを注文した。
このスカートを手にしたら、2年前に初めて行ったオアフ島のことが思い出されてきた。
飛行機で上空から見下ろすオアフ島は、島の周りを縁取るようなエメラルドグリーンと、少し濃い藍色が混じり合う、オパールのような海に囲まれていた。
地上から見たビーチは、さらに海の色が何層もの青や緑に変化してため息が出るようだった。
ところで、ハワイといえば、フリフリチキンに、スパムムスビ。ハワイアンパンケーキ、ロコモコ、サイミン、アヒポキ、ロミロミ。
これを片っぱしから食べていたら、2日目に食傷した。
それと同時に、人の沢山いる観光地にも、疲れてしまった。
そんなとき、野生的な山々の間を縫うように東海岸に出て、北へドライブしているときに外にベンチを並べた店を見かけたので、昼食に立ち寄ってみた。
持ち帰り用に、手作りという感じのクッキーやお惣菜も売っていて、近所で野良仕事を終えた、おばあさんが近くに座って、世間話を始めるという、なんとものんびりと田舎っぽい雰囲気の場所だった。
メニューを見ても、ハワイの料理に詳しくない私たちには、なんなのかサッパリ。
適当に頼んでみたランチが、これ。
これが、ものすごく口にあった。味も食感も、優しくて、内臓に沁みわたるような美味しさだった。
緑色のドロドロしたものは、タロイモの葉の色。ココナツミルクとイカの入っているシチュー。右上のグレイっぽいものは、ポイ。蒸したタロ芋をペースト状にしたもので、もちっとしている。味は、淡白。白い豆腐のようなものはココナツプリン。そして豚肉の蒸し焼きをほぐしたもの。
味の濃いものや、揚げ物に飽き飽きしていたので、これは本当に美味しく感じた。
店の外に船のような形の木製の桶があって、男の人が2人、ポイを槌で叩いて作っていた。多分、タロ芋も、その近くでとれるのだろう。
もちろん、これを食べた時は、ポイが何かなんて知らなかったので、お店の人に説明してもらったのと、後から、ハワイの伝統料理を検索して、自分たちが食べたものが何だったのかを知ったのだ。
東海岸をドライブしていると、遠浅の静かな湾が木々の間から見えた。少し道を山沿いに入ると海へと注ぐ川が流れ、パンの木やタロ芋が育っていて、静かで豊かな土地という印象だった。
そんな田舎の風景と素朴な料理に、とても癒された。
フラの振り付けの星や波や鳥を表す仕草はゆったりと優しくて、リズムが心地よくて、こんな柔らかい砂浜で、ハワイの自然に包まれながら踊るものなのだろう。
そういえば、ハワイアンキルトも少し習ったことがある。ハワイアンキルトのパターンは、太陽の下で木々が落とす葉の影をトレースしたものから生まれたと読んだことがある。木漏れ日の下、キルトを縫う女性たちの姿が目に浮かぶ。
今度ハワイに行ったら、のんびりと自然を満喫できる楽しみ方をしよう。
その時までに、フラを踊れるようになっていますように。