3月18日に撮ったこの写真が、在りし日の最後の写真になりました。
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3月29日の深夜2時過ぎ、突然、キャンキャンキャン・・・と悲鳴のような鳴き声が聞こえて振り返ると、横向きになって倒れていました。それまで、犬ベットの上で、普通に丸くなって寝ていました。
声をかけても、頭を持ち上げでも、ダラリとした状態で、心臓の鼓動を確かめるために胸に手を当てると、かすかに鼓動が伝わってくるような、来ないような・・・・
すぐに心臓マッサージをしてみましたが、意識が戻らない。
少し足がピクピクと動いて、それから、かすかな呼吸が2~3度あって・・・
もう動かなくなってしまいました。
あまりに突然のことで、何が起ったのか理解できない。
心筋梗塞のような発作を起こしたのか・・・
この一瞬のことは、心臓に何かしらの問題が起きたとしか考えられないのだが、今まで心臓が悪いという診断はなかった。
ほんとうに、どうしたのよ、こんちゃん・・・
やっと酷い状態だった皮膚に、少しずつではあるが初毛が生えてきて・・・
この調子だと、夏くらいには、もっとフサフサになるかもね・・・って期待していた。
先週・先々週と、マイクロバブルバスに入って、毛穴の中までキレイにしてもらったおかげで、ずいぶん、皮膚から落ちるフケのようなものも減って、スッキリしたのにね。
亡くなった日も、晩ゴハンは食べていて、排便も問題なく、いつもと変わりなかった。
ここ4~5日、ゴハンを少し残すことがあったので、気になることはそれだけだったが、何かこんちゃんの体の中に問題が起きていたのだろうか・・・・。
もしそうだったとしたら、気がついてあげられなかったことがあったのかも知れない。
ごめんね、こんちゃん。
朝方、こんちゃんの体を洗って、夕方、回向院に連れて行きました。
なんか、突然亡くなると、別れの実感がない・・・・。
機械的に物事を進めている感じで・・・
体を洗って、タオル引いた箱に入れて、お花を入れて・・・・
ぼーっとしていてオヤツを入れ忘れ・・・
おなかポンポコリンだったから、おなかは減ってないかな、ごめんね、こんちゃん。
ケイトさん、一緒にこんちゃんを送ってくださってありがとうございました。
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こんちゃんをセンターから引取ったのは、昨年の7月19日。
収容犬だったが、それは酷い状態で、体中が酷い皮膚炎で脱毛していて、臭いもすごかった。
前足にゴルフボールくらいの腫瘍をぶら下げていた。
可哀想に思っても、誰も引取る人はいないだろう。
この皮膚の状態が良くなるには、最低でも1年くらいかかるかも知れないし、何が重い病気を抱えているかも知れない。
でも・・・ ゲージの中で、ワオワオ吠えていた。
センターに見に行ってもらった時、引取りをどうしようか考えていた電話の向こうで、ワオワオ吠えているこんちゃんの声が聞こえた。まだ生きたいんだよね。ここから出たいよね。
無謀だとわかりながらも引取った。
うちに置いて面倒見る。
最初からトイレはシートで完璧だった。
大事に室内で飼われていた時期があったのだと思う。
引取った時は、爪は反り返って曲がるほどに変形して、肉球もふにゃふにゃで、数年は狭いゲージに閉じ込められていたような状態だった。足の筋肉もなかった。
どうして、こんな状態になってしまったんだろうか・・・・。
我が家に来てから、酷い皮膚炎から来る臭いとフケに悩まされた。
シャンプーしても数時間後には、もうからだが臭くなってくる。
翌日になると、フケのようなものがポロポロ落ちる。
ベットも部屋もすぐにフケだらけになる。
最初は2日に1回のシャンプーも大変だった。
マラセチアがあって、それからアカラスが見つかった。
3月18日に病院でアカラス検査をしていただいたが、この検査では、アカラスは見つからなかった。
やっと良くなってきたのかなー。
脂漏症は仕方ないとして・・・ 少し先が見えてきた感じがした。
そんな矢先の突然の死だった。
私がセンターから引取りをしたいと思ったのは、こんちゃんのような子たちは、皆、処分に送られている現実を知ったから。
状態の良い若い子は引受先があっても、そうでない子たち、高齢や皮膚病や目の見えない子や、何かしらの問題がある子たちは、引取りの選択肢に入ることもなかった。
辛い境遇下で数年を過ごしてきた、それでも生きてきたにも関わらず、最後は、ガス室で苦しんで死ぬ。
この子たちに、最後に人の暖かい手と、やわらかいベットをあげたかった。
その思いでここまでやってきた。
その思いはこれからも変わらない。