月曜日の憂鬱

先週もやっとの思いで引取り検討し、週末にバタバタと犬たちが一時預かり先に移動して・・・
なんとか繋げた・・・・と思ったら、もう月曜日。
センターに電話を入れて、今週で収容期限の切れる子たちの現状を聞く。


電話をかけてまず聞くことは「飼い主さんが見つかりましたか?」
収容された状態からみて、まず飼い主さんが現れることは有り得ないとわかっていても、聞いてみる。
「まだ飼い主さんが現れていません。飼い主さんらしき人からの問合せもありません」


そう聞くと、頭の中でグルグルとその子のことを考える。
もし飼い主さんが見つからなかったら・・・・
引取検討することになるが、一時預かり先はあるだろうか、かなりの高齢犬や病気を抱える犬だった場合、引き取って果たして里親さんが見つかるだろうか、まだ里親さんが決まらない保護犬猫がいるのに引き取ってもいいのだろうか、他に優先すべきことがあるのでは・・・・。


収容期間は、東京都の場合は、都の条例で基本的に1週間。
土日祝はセンターの休日なので、移送曜日によっては、+2~4日間程度、収容期限が延びる場合がある。


本所から処分に移送されるのは、月水金。月曜に送られる頭数は比較的少ない。
多摩支所から処分に移送されるのは、火木金。


飼い主が犬猫を処分持込する曜日も決められている。
本所の場合は、処分移送日の前日。火木になる(月曜の前日は日曜なので受付しない)。


処分持込された犬猫に1日のチャンスもない。
持込された翌日の朝には、処分のため移送され、ほとんど午前中にはその命が消えている。
毎週、火曜と木曜の夕方には、今日は処分持込があったか確認する。
成猫の持込処分があまりに多いので、最近はほとんど聞いていない。
聞くたびに、3匹、4匹、5匹・・・・ それが週に2回。
とても引き取れる数ではない。
子猫はもっと多い。ほとんどが目の見えないような乳飲み子なので、収容されてすぐに処分されてしまう。


処分は東京都の場合、城南島支所で行われている。
本所・多摩支所の収容犬猫たちは、処分の日の朝、城南島支所まで移送される。
稀に、城南島支所で、一般譲渡犬猫として、或いは、センターのふれあい犬猫として、命を繋ぐチャンスを与えられる子もいる。
それも一握り。
譲渡対象犬猫として残された子たちでキャパシティがいっぱいだった場合は、わずかなチャンスにも辿りつけない子たちもたくさんいる。


他県の方は、当会の保護犬たちを見て「純血種ばっかり?」と驚かれるかも知れない。
東京都の場合は、都会ということもあって、収容犬の半数は、その状態は別として、純血種といわれる犬たちである。
実質、飼いきれなくなって飼育放棄・遺棄された子、ブリーダーが繁殖で使えなくなった犬を放棄したような子が多い。
この保護日記にも何度か書いているが、当会は保護場所の問題から中型犬以上のサイズの犬は、なかなか引取ることが出来ない。
そえゆえ、引取犬のほとんどが小型犬である。


毎週毎週のことだが、引取るということは、これからのその子の命に責任がある。
すべてを引取ることは出来ないので見送る決断も必要。
本当に心休まる日というのは無い・・・・。



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今日は保護犬・リヴが、だいぶ晩御飯を食べた。
2日続けてよく食べた~と喜んでいたら、それから3日、ほとんど食べない。
もうダメかな・・・と思っていたら、昨日今日は、少し食べるようになった。
一進一退。あばらが透けて見えるほど痩せてしまった。
見ていて辛いので、頭の中を安楽死という言葉が何度もよぎる。
でも、私にはきっとその選択は出来ないかも知れない。
食べる間は、水でも飲むだけの力がある間は、やっぱりまだ命の灯があるのだと思う。
ただ生かすだけの延命はしないつもりでいるが・・・ リヴはどうなんだろう。


リヴを引取ったのは去年の6月末。
引取ったことを公表しなかった。
当時、引取りを知っていたのは、センターに一緒に行ったペリさんだけ。
あまりに状態が悪かったので、どうなるかわからなかったし、なんとかなるだろうという自信もなかった。

リブ・収容時

  リヴがセンターに収容された時の写真。

  テニスボール2個分くらいある大きな精巣腫瘍があり、歩くことは出来なかった。

  前足は開いた状態で、下半身の重みでバランスをとって、体を支えていた感じだ。

  両目は見えず、片目は小眼球症のように小さくなっていて、脳からの神経症状があるようで片目が引きつっていた。



リヴを引取る前に、ハッピーという名前をつけた胸に大きな腫瘍のあったシーズー犬を引取った。
すごい毛玉で腫瘍があることをわからずに引取ったのだが、丸刈りにしてみたら、すごいことになっていた。
結局、扁平上皮癌という悪性の癌で、約50日間の病院での入院治療の末に亡くなった。

亡くなったハッピー



ハッピーのことを公表した時だったか、ネットのどこかの掲示板で、かわいそうな犬を引き取って寄付を集める似非愛護の常套手段だと書かれていた。
それを読んで、すっかり嫌な気持ちになった。
なので、状態が悪くて引取った子で、どう治療できるのか方向性が見えない子や、もう里親さんのご縁も難しく、私が手元に置いて終生看る気持ちでお世話している間は、ネット上でアレコレ書かないでおこうと決めた。
その以前にも、少し関わった方から、心無いことを言われてとても傷ついたこともあった。

嫌なことは溜め込むタイプなので、発散できればスッキリするのかも知れないが、日々忙殺されているので、余計なことに体力・時間を使いたくないし、不毛な討論も嫌い。

これでは、本当はいけないんだろうけど・・・・。