・センター本所へ

 しばらく本所へ出向けなかったので、書類の関係で本所へ。

 事務手続きをしている間に、犬猫を搬送してきた車が到着したようだ。

 ああ、どんな子が運ばれてきたんだろう・・・・。気になって仕方ない。

 「猫は致死処分」という声が聞こえる。

 きっと生後2ヶ月に満たない子猫なんだろう。

 センターでは飼い主の持ち込み以外では、基本的に離乳していない子猫しか引取りをしない。

 離乳してない子猫となると生後1ヶ月未満となるが、自力で餌を求めて動き回れる月齢を考えると、生後2ヶ月未満ということになるのだろうか。

 大きい猫は、城南島支所に運ばれて処分されるが、多くの子猫は各センターで、即日処分される。

 子猫の処分も同じガスによる窒息死だ。

 処分機は、ミカン箱の半分くらいのアルミの箱で、それにガスのボンベが繋がっている。

 小さくても苦しみは同じ。


 また、職員さんのやり取りが聞こえる。

 

 「今日は子猫は9匹でした」


 センターに行って辛いのは、引取れない命があること。

 でも現実を受け止めなければいけない。

 猫の繁殖期には、日々、何十匹という子猫が運ばれてくることがあるのだ。

 多くは野良猫が、個人の敷地内や公園などで産んだ子猫。

 避妊去勢をしなければ、繰り返し小さな命は生まれ、悲しい末路を辿る。


 避妊去勢の徹底を!と訴えても、いまだ、飼い猫にさえ手術をしない人が多い。

 手術がかわいそう、自然のままが良い・・・ 色々な言い訳を並べて。

 かわいそうなら、子猫を産ませてはいけない。

 自然のままでいいと言って、いつまで不幸な命を増やしていくのか。

 完全室内飼いを徹底しない限り、出入り自由では、あちこちで不幸の種を撒き散らすことになる。

 

 センターで処分される犬猫の8割は、子猫・子犬である。

 飼い主のモラルが向上するだけで、処分される小さな命は半減するのだ。

 避妊去勢という、実に簡単なことで。

 

 収容動物情報 に載らずに消えていく命は、本当に多い。

 殺処分ゼロへの道は、まずは、飼い主のモラル向上、避妊去勢の徹底。

 意識を高めてもらうためには、どうすれば良いのか・・・。あらためて考えさせられる。


 

 事務手続きを終えて、犬舎を見る。

 金曜日ということもあって犬たちは少ない。

 (基本的に毎週、水曜と金曜が処分に送られる日で、収容期限を迎えた犬猫は、大概は、その日までに各団体等に引取られるか、引取り手のなかった犬猫は朝、処分に送られる)


 小型犬舎には、犬3頭。

 既に引き受け先が決まっている毛玉の塊のシーズーと、来週期限を迎える老ヨーキー♀と小型のミックス犬♂。

 老ヨーキー♀は、ほとんど目が見えていないようだ。歯も無い。かなりの高齢のようだ。

 先に引取ったヨーキー♂2匹よりも、明らかに年を取っているように見える。

 この子は、引取りが難しいと思った。


 大型犬舎には、既に飼い主が見つかってお迎えを待っているラブラドール。

 来週期限を迎える中型犬は、まだ若いMIX♀とビーグル♀。人懐こい柴犬♂。白っぽいMIX犬♂。

 さっき入ってきたのだろうか、痩せて小柄なMIX犬。

 期限を迎える子たちは、まだどこからもオファーがないとのこと。


 まだ若いMIX犬♀は、利発そうな顔をしている。

 ビーグル♀もまだ若い。どちらも、1~2歳といったところか。

 柴犬♂は、ずっと尻尾を振ってこちらを見ている。

 白っぽいMIX♂は、寝転んだまま、こちらをチラリと見ていた。

 どの子も首輪をしている。

 飼い主が現れてくれることを祈る。


 もし中型犬を一時預り出来る方がありましたら、どうかご連絡ください。

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