聖杯2

 


2008年のインディイヤーで、たくさんのインディファンと交流し、多くの刺激を受けました。
要するに今まで、個人でまわりに理解者もなく自己満足だけでギアを集めていた日陰人生(苦笑)に陽があたっただけでなく、同じ境遇で同じ価値観を持つ仲間までできたわけです。
もうこれは浮かれずにはおれませんでした(笑)

浮かれた熱は未だに冷めずにいますが、そのはけ口のひとつとして、海外ではよくあるファンによるプロップ製作というもの。
知っている人には当然の単語ですがプロップとは映画に使用された小道具のことで、それを複製したものをプロップレプリカと称します。
近年では模型製作会社製作によるオフィシャルなものがかなり出回っています。それは精密なファン垂涎のものも数多くありますが、ファンにとっては興醒めな、劇中とはかなり見栄えの違うプロップレプリカも多々存在します。
そんなものでもオフィシャルだったりするのがけっこう謎なのですが・・・・。
オフィシャルではないけれども海外の有名な方には1/4のアークまで作製してしまった強者ファンもおり、特にスターウォーズやインディジョーンズなどはファンメイドのプロップレプリカは盛んなようです。
現に最近では、この強者ファンの作品がほぼオフィシャルとしてファンには認識されるに至っています。(実際数多くのオフィシャルのプロップレプリカ製作にも関わっているようです)
最近はサイドショウからゴールデンアイドルや、どうやら1/4のアークの発売も予定されているようですね。散財させられそうで怖いです。

 

 

 

聖杯1

 


前置きが長くなりましたが、このプロップレプリカを自分で作ってしまえ。
そうすれば自分の理想のものができるに違いない。と短絡思考で始めた最初の品が、この「聖杯」。
当ブログではあえてストーリーなどの記述はしませんが第3作「最後の聖戦」のマクガフィンです。
インディパパことヘンリージョーンズが半生をかけて追い求めた聖杯は、かなり魅力的なプロップです。

資料にしたのは洋書のルーカスアーカイブとDVDの静止映像です。
実際、劇中に使用された聖杯のプロップには種類があり、シーンによって微妙に形状や色、質感が異なるのですが、今回の製作では聖杯の間でたくさんのフェイク聖杯と共に置かれた聖杯の色味を目指しました。
形状およびサイズはルーカスアーカイブのものをほぼなぞった形になります。
使用素材は、オーブン粘土 彩色には油絵の具を使用しています。
汚しが少し足りなかったのと自然さに欠けたので、秘密兵器として猫砂を使用するという素人ならではの荒技も使っています。
ろくろも使わずに普通に粘土をこねてつくったものにしては、それなりに雰囲気が出たのではと思いますが、実際にはルーカスアーカイブの写真には似たものの、劇中のものよりはカップ部分が広がりすぎている感があります。
またやっぱりいびつな感じになってしまっていますしね。そういうのって出来た後に気づくものですよね。
そんなこともあって出来としては60点というところですが、右も左もわからず最初に手がけた作品としてはなかなか満足しています。
素材感や色味などはかなり成功したように思いますので、そのうちにより劇中に近いものを作ってやろうと思います。