ルイ◆FIP寛解宣言 | 浦安市の猫を売らない猫の店・保護猫カフェ『猫の館ME』

浦安市の猫を売らない猫の店・保護猫カフェ『猫の館ME』

「猫を売らない猫のお店」としてリニューアルした浦安市の保護猫カフェです。ぜひ遊びにいらしてくださいね。(喫茶営業はしておりません)

 

本日は皆さまに『ルイ』くんについてご報告がございます。

9月にFIPを発症し、治療を続けていたオッドアイのイケニャンBOY『ルイ』くん。年末に90日に及ぶ投薬を終え、先日、外部検査に出していた検査結果が届きました。

 

 

 

検査を依頼した主治医の先生に、わがままを聞いていただき便検査も同時に出していただきました。 FIPは猫伝染性腹膜炎という病名の通り、他猫にうつる可能性がある病気です。保護猫カフェのようなシェルター機能の役割を持つ施設では、多頭で暮らしている以上、集団医療という点から治療方針を決めなくてはなりません。

 

どこまで治療をしたら、二次感染を広げないで済むのか。どこまで行けば、ケージ隔離を終え、フリーにさせてあげられるのか。発症して治療を開始し、治療を続ける間、そして投薬を終える決断、ケージフリーにする決断、全て本当に前例がなく手探りの約4か月でした。

 

 

最初に変化に気づいたのは、共同トイレでやけに異常な黄色いおしっこを認めたこと。

集団生活のため、この真っ黄色な尿が誰のものかを見極めるのに数日要してしまいました。なかなかトイレの瞬間を目撃することが意外とないのです。(写真はイメージ)

 

 

明らかに異常なほど真っ黄っ黄な色をしたおしっこボール。これはビルビリン尿と言って黄疸症状です。数日後、ようやく現場を押さえた結果『ルイ』くんのおしっこであることが判明し、ケージ隔離でおしっこをしてもらい尿検および本ニャンの血液検査をしてもらいました。

 

結果からして、確定診断を待つまでもなくFIP発症の疑いが濃厚ということで、この日から『ルイ』くんの隔離および治療生活がスタートしました。

 

 

この写真は、発症直後のころ。有難いことに、目ぢからはあり、食欲は落ちているものの体力を奪う下痢症状はありませんでした。しかしこの頃の体重は3.5㎏。背骨はごつごつあたり、人スタッフ達も肉付きがよくなく、痩せたと話していた中での発症でした。1歳半くらいでのFIP発症です。

 

エコー診をすると、『ルイ』くんの背中の腎臓上あたりに、通常はないのう胞のようなものが写りました。これがのちにどんどん大きくなります。

 

 

 

シェルターメディスンでKeyになるのが、高額治療をどこまで行うか?という点。どのコももちろんかけがえのない猫達です。ですが、保護施設にいる猫達は、一般家庭の家族である猫とは位置づけが異なり、一頭にどこまでのお金をかけるのか、考え方が異なります。その高額のお金で、他の何頭もの猫を救えるという視点もあるからです。

 

寄付金で今回のコは高額医療を受けられたとしても、2頭目3頭目と同じ症状のコが出ても、同様な医療行為をしてあげられるのか?経営者としては実に頭が痛い問題です。

 

 

ご存知の方も多いと思いますが、猫のFIPという病気は、不治の病と言われていて、発症するとほぼ命を落としてしまう恐ろしい病気です。近年、未承認品の薬を個人輸入することで劇的に回復して寛解、完治する例が国内で多くなっていますが、1頭あたり体重にもよりますが治療には100万円とも200万円とも言われている現状です。

 

私達の施設は成猫に特化していることもあり、8年半の活動の中でFIP発症例は最初の1年で1例、しかも卒業後に確定診断されたというケースがあるだけで、治療を行ったことがありませんでした。

 

初めてのことに直面し、しかも発症すると亡くなるまで数週間という事例もある疾患でゆっくりしている時間もありません。とにかく症例報告を読んだり、頼りになる先輩の話を伺ったりして、治療方針を選択しました。身の丈に合った治療方法、でもできれば『ルイ』くんを助けたい。

 

 

『ルイ』くんの場合、昨年、一週間で保護された子猫の数が多すぎて、提携している一般社団法人シェアライフメンバー宅がいっぱいになり過ぎて収容先がなく、特例で隔離して預かった3兄弟で、子猫から人スタッフ達がお世話して成長したコです。いわば皆、我が子のようにお世話をしてきた思い入れのあるコ。

 

 

様々な情報を集めた結果、私達はムィテアン84日間でもGS注射84日間でもない、独自の治療法を選びました。

 

お金がないからこの薬は使えない。
できる範囲の治療で。標準治療でいく。
この決断も責められるべきじゃありません。
 
大先輩のこの言葉もごもっともです。
 
幸い、『ルイ』くんの病状を発表してから、たくさんのかたから応援の元気玉とご支援をいただき、私達が選択した治療法においては、十分カバーできる額のご寄附が集まりましたこと、あらためてお礼申し上げます。
 
 
今だからお見せできる治療途中の『ルイ』くんのお写真。このころが一番、体調が悪化していて、毎週行っている血液検査の数値も、貧血が進み、A/G比も悪く、軟便から下痢の日も出て来て、食欲も減退していました。瞬膜も出ちゃってぐったりして、お腹の謎の水胞と思われる丸い物体も大きくなっていました。当時は口には出しませんでしたが「ここまでかな」と思った時期でした。
 
 
毎日、投薬や体重&体温測定を続けた人スタッフ達も、一番つらかった頃だと思います。それでも頑張ってお薬を飲み続けてくれた『ルイ』くん。食べる物なら何でも与えて、ということで子ねこ用のハイカロリータイプから、消化器ケア系のもの、通常は館では与えないようなジャンクフード的なものまで、何でも試して食べてもらっていました。
 
 
ここからが『ルイ』くんの奇跡の大復活です。大先輩との相談のもと、とにかく生き残って欲しいとうい思いで治療を続けました。すると、貧血の値の悪化が止まり、毎週の検査毎にどんどん数値が改善し、と共に食欲が増すようになり体重も増えて来ました。
 
 
あれ、『ルイ』くん4㎏超えたね。ケージの外を気にする余裕も出て来たね。ごはん足りないみたいだからドライフードの量をもう少し多めにしようか。
 
 
12月中盤、お薬を少しずつ減薬していくことにしてみました。血液検査の結果を見ながら少しずつです。でも嬉しいことにお薬を一つ減らし二つ減らしても、数値はどんどん良くなって行きました。12月後半はいよいよお薬を切ることに向かい、プログラムです。
 
 
そして、とうとうお薬を切って年明けを待ち、いつもの血液検査をしてみました。すると嬉しいことに数値は悪くなっておらず、むしろ改善傾向が続いています。体重はとうとう4.8㎏にまでなりました。ちなみに謎の水泡はエコー診では消えていました。
 
ということで、外部検査で猫コロナウィルスの判定をしてみたところ、冒頭のお写真の通り陰性ということで、これは猫コロナウィルスの抗体価が400以下であることであり、便検査ではウィルスが認められずということで、総合的に判断して、FIPウィルスの便排出ももうないだろうということで、無事寛解宣言となりました。
 
 
今、お客さまのいない時間帯に、フリーのリハビリを始めています。約4か月ぶりに開いたままになったケージの扉。最初はおっかなびっくり周囲を気にしていた『ルイ』くんですが、
 
 
「やっぱりシャバはいいニャ~」と久しぶりにチーズ爪とぎで思い切りウォーミングアップ。バリバリバリバリ…
 
「ルイ君、久しぶりだね~」と集まる男子たち。
 
 
兄弟の『シャルル』くんが嬉しいのか、『ルイ』くんに付いて回っています。
 
 
戻って来てやっぱり嬉しいのでしょうかね。
 
 
ちょっとジーンとくるのがこのお写真。二人でお外を眺めているのです。良くないですか~?ちなみに『ルイ』くんの体重は5.4㎏を超えました。すごい!
 
そんなわけで、完全フリーになるのもあともう少しです。今まで医療費を支えてくださったフォスターファミリー様、ご支援者の皆さま、私の考えを受け止めてサポートしてくださったかかりつけ医の獣医師の先生がた、本当にありがとうございました。
 
人スタッフ達も毎日嫌がる『ルイ』くんの投薬、お疲れさまでした。みんなの努力があったから『ルイ』くんは復活することができました。
 

FIPはまだまだ謎の多い病気です。そのため私たちも治療内容をぼかした記事しか書けず申し訳ございません。
 
伴走してくださった大先輩の言葉の引用です↓
 
この使った事のない薬は、無認可ではありません。副作用や長期的な影響などは新薬と同じでデータがありません。費用もどなたにも出せる範囲だと思います。
(この辺は個人でそれぞれ感じ方が違うと思いますが。)
新しい薬を使うときは、必ず獣医師監督の元にされるようお勧めします。
重大な副作用の出ることもあります。
 
どの治療を選ぶかはそれぞれ飼い主さん、保護主が選び決めることです。
現在はSNSで検索すれば多くの情報があります。(略)
しかし、同時に誤導されるようなことのないようご注意ください。
SNSは落とし穴がたくさんあります。
どの薬、どの治療を選んでも自己責任であり、自己責任の範囲でするべきです。
自分で全ての費用を払えないのであれば、払える範囲の治療の選択をすべき。
私はこれが当たり前だと思うんですが。。FIPも賄える保険も出てきてるそうです。
 
※補足※
今回の『ルイ』くんの治療方法は、ネットで検索してもヒットする方法ではありません。
 
 
 
結果からして私たちは『ルイ』くん基金をお願いしているので、この大先輩の考えには反してしまいました。ですが『ルイ』くんの体重でムティアン84日間コースを選んだら200万円はかかったでしょう。そうではなく、ご寄附で賄える範囲のコストで血液検査までカバーできる治療法を選びました。そこは大先輩のお陰です。お互いの信頼関係があってこそ、『ルイ』くんの今があります。
 
 
経験値から100頭猫がいれば1~2頭はFIPを発症するとも言われているそうです。館は成猫が多いこともあるのかもしれませんが、ストレスがかかっている環境の割には240頭の中で発症例が2例です。もしこの数値よりも明らかに多いなと感じている保護施設のかたは、一度全頭の猫コロナ抗体価検査をされることをお勧めします。発症を次々して治療をするより予防医学ですから長い目で見ると経済的だと思います。
 
 
「ボク、復活したよ~!応援ホントにありがとニャン♪」by『ルイ』
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