知的障害者の通う作業所で、通所者相手に七宝教室をしている。

月三回の教室。
生徒はだいたいいつもの三人。七宝制作ベテラン者。
のんびりやれる。

どっこい、そうはいかない。

のんびりやれば、のんびりに慣れ、やれることも自分ではしなくなるからだ。
私ではなく、生徒が、だ。

始めはヤスリがけもしてあげたし、色も決めてあげてたし、デザインも手直しもしてた。
「できない」って思ってたから。

だが七年も付き合えばわかってくる。
結構賢くズルかったりするということを。

知的障害者とひとくくりに言ってもその程度は様々。
彼女達は作業所で何かしらの作業が出来る人達だから、
「能力のある人達」なんだそうだ。

春の移動時期になると、今年はどの職員が辞めるとか、移動とか、デマを私に流したりする能力もある。
結構オバチャン。

お金の力もちゃんと知ってる。

「できない」
「もう完成、終わり」
「これいつ売れる?」

「やってあげてもいいけど、その分私に工賃頂戴」
「この程度の作品じゃ誰も買わない」
「去年の売れ残りいっぱいあるよね」

今やそんなきつ~いやりとりも出来るようになった。

彼女達の隠された能力を引き出すのには、常に戦闘体制なのだ。