昨日は早稲田
今日は芸大
改めて
大学の空気にはワクワクする
どこか張り詰めているけれど
間が抜けている
憧れる気持ちと
がんばってるなぁと勝手な余裕な笑み
それにしても
大学4年生は
いまだに私にとって
永遠の先輩
ある種の憧憬
胸の奥が
なんだか少しおかしな感じで落ち着かない

東京藝術発電所
山川冬樹+伊東篤宏

自転車をせっせとこいで発電し
蛍光灯を光らせて
電子人工喉頭?による発話と共に
ギターがうねる

伊東篤宏という人をまったく知らなかったけれど
なんだか既視感
蛍光灯

足で操作するアレ(……アレて)
なんだかどこかで遭遇したことあったのかな
白い光に浮かび上がる姿は
デニーロのようで
いろんな意味が込められている

逆サイドでは
山川冬樹が人工喉頭で
「チェルノブイリ…ハリスバーグ…セラフィールド…ヒロシマ」
繰り返す
いつ福島に変えるんだろうと思っていたが
そこは変わらず
クラフトワークのままに終了

そしてまさかの「ヨイトマケの唄」
美輪明宏が作ったと聞いたことがある
土方仕事に出ている母親の歌だと聞いたことがある

父ちゃんのためならエーンヤコーラ
母ちゃんのためならエーンヤコーラ
もひとつおまけにエーンヤコーラ

なんだか怖いような哀しいような苦しいような感じがあって
私はきっと
ちゃんと聴いたことがない

それを自転車で発電した電気でギターをギュインギュインいわせながら
山川冬樹が歌っている

なにか
くる
なにか
くる
非常にこう
せまりくるものが
ある
たまらないものが
ある
やはり
3.11以降
ものの見え方
捉え方
感じ方
すっかり変わっているのだ
九州の炭坑の歌だと聞いたことのある気がするこの歌も
いまは違ったストーリーを重ねて私は聴いている
聴いて
たまらないものを
受け取っている


発電する自転車のペダルは
坂道を上り続けるよりもっと重いらしく
次々と交替要員が募集され
次々と汗だくになって倒れていく

面白い

せっせせっせと自転車は漕がれ
ほんのちょっぴり発電される
昨日の太陽光による発電を蓄えたバッテリーは
安定して電力を供給している

生の電気と蓄電池からの電気を目一杯使っての
伊東篤宏と山川冬樹のセッション
電気がとぎれる瞬間の
ブランク
鳴り物のの電気のいらない強さ
人工喉頭と骨伝導による山川冬樹の音
顎をコツコツ
額をパラパラパラッ
骨が響き
心臓の音がフィラメントを明滅させ
山川冬樹の身体が電気を通して
生きている

電気的音に満ちたガラスの向こうは
大石膏の群れ
バカでかい石膏の馬は
前足を振り上げたまま
何を思っているのか

面白すぎる体験のあと
おまけのトークが始まった

意外な話が
たくさん聞けた

そのうちきっと
もっとたくさん話を聞きにいけるだろう

東京藝術発電所
自前の電気のイベントは
薄暗い中で話が進み
マイクを使って電気が語られ
冷たくなる秋の宵の空気に吹き曝されていた