飛行機が富士山の上を通りかかったとき、
思わず目をつぶった。

富士山をこんな上空から見ていいのは、
鳥だけだと思ったから。

山や、海や、空や、木や、
畑や、風や、花や、狼、
太陽の光…

そこに”何か”が潜んでいるのを
感じることがある。

怖いんじゃなくって、
畏れを感じるような、果てしなく大きな存在。


踊っている人をみた。

自分の身体を投げ出して、
何度も倒れそうになっては立ち上がる。

頭が地面にぶちあたり、
もがいて震えて、立ち上がる。

痛いとか、自分がとか、どう見られたいとか、
そんな感覚は、抜け落ちている。

ただひたすらに、踊る人。


祈りだった。

大いなるもの、
大いなるものの中で生きる人

強くて優しく温かい、無垢な光のような
祈りを見ている気がした。